米移民ビザ持つアフガン人の渡航中断、米政権の対外援助停止で
アフガニスタン紛争で米国を支援し、イスラム主義組織タリバンの報復を逃れるために米特別移民ビザ(SIV)が発給されたアフガニスタン人4万人超の渡航が、トランプ米大統領が対外援助を一時停止した影響で、中断を余儀なくされている。写真はアフガンからの移民。1月26日、アルバニアのシェンジンで撮影(2025年 ロイター/Florion Goga)
Jonathan Landay
[ワシントン 25日 ロイター] - アフガニスタン紛争で米国を支援し、イスラム主義組織タリバンの報復を逃れるために米特別移民ビザ(SIV)が発給されたアフガニスタン人4万人超の渡航が、トランプ米大統領が対外援助を一時停止した影響で、中断を余儀なくされている。支援団体と米当局者が25日、明らかにした。
支援団体「アフガンエバック」のショーン・バンダイバー代表によると、対象者の大部分はアフガニスタン内に滞在、他はパキスタンやカタール、アルバニアにいる。
退役軍人や支援団体でつくるアフガンエバックは、2021年に米国が撤退するまで約20年間続いたアフガニスタンでの戦争で米国のために働いたアフガニスタン人を避難させ、再定住させるために米国政府と協力している。
今回の援助停止は、トランプ氏が90日間にわたって対外援助を停止し、効率性および「米国第一」主義の外交政策との整合性を見直すよう命じたことがきっかけ。専門家や支援団体によると、停止措置は米国や国際的な援助活動の混乱を招いており、栄養や保健、予防接種などに関わるプログラムが停止した。
その一環でアフガニスタン人の支援団体への資金も一時停止した。バンダイバー氏は、航空便の停止は意図的なものではないと確信しているとして「間違いだと考えている」と話した。
その上で、戦争で米国のために戦ったアフガニスタン人について「私たちとともに戦い、私たちとともに血を流した」と指摘し、他にも数万人ものアフガニスタン人がSIVの申請手続きが進むのを待っていると説明した。
ホワイトハウスと国務省は、コメント要請にすぐには返答しなかった。
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