台湾行政院長、予算削減「自殺行為」 議会に再考求める可能性も
1月23日、 台湾の卓栄泰行政院長(首相)は野党が支配する立法院(国会)で今週可決された予算削減は「自殺行為」だと非難し、見直しと再採決を議会に求める可能性があると述べた。台北で2022年9月撮影(2025年 ロイター/Ann Wang)
[台北 23日 ロイター] - 台湾の卓栄泰行政院長(首相)は23日、野党が支配する立法院(国会)で今週可決された予算削減は「自殺行為」だと非難し、見直しと再採決を議会に求める可能性があると述べた。
当局によれば、21日に可決された今年の中央政府歳出の削減額は2076億台湾ドル(63億5000万米ドル)で、予算案総額の6.6%に当たる。
野党はまた、予算案全体の約5.1%、過去平均の10倍に当たる1607億台湾ドルを凍結したという。
卓氏は記者団に対し、水道・電気への支出がカットされたため、一部機関はサービスの縮小や終了を余儀なくされると指摘。憲法で認められている救済措置を求めると述べた。
防衛予算のうち900億台湾ドル近くが凍結されており、訓練のための人員海外派遣や戦闘機の燃料などに支障をきたす可能性があるという。
野党・国民党は、今回の予算削減は無駄を省くためのものであり、閣僚が議会に支出理由を詳細に説明する報告書を提出すれば一部は凍結されないと説明した。