米最高裁、TikTok禁止法を支持 差し止め請求退け
米連邦最高裁は17日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国内での利用禁止につながる新法を支持する判断を下した。8日撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦最高裁は17日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国内での利用禁止につながる新法を支持する判断を示した。
新法は国家安全保障上の懸念から、TikTok親会社の中国企業の字節跳動(バイトダンス)が19日までに米国での事業を売却しない場合、米国でのサービス停止を求める内容で、バイデン大統領が署名。TikTok側は、表現の自由を保障する米憲法に違反するとして、最高裁に新法発効差し止め命令を請求していたが、最高裁は全会一致でこれを退ける判断を下した。
最高裁は、米国内に1億7000万人以上の利用者がいることを認識しているとしつつも、「TikTokのデータ収集慣行や外国の敵対国との関係に絡み十分に裏付けられた国家安全保障上の懸念に対処するため、米議会は事業売却が必要と判断した」と指摘。米憲法で保障されている表現の自由を「侵害していないと結論付ける」とした。
ホワイトハウスのジャンピエール報道官は、TikTokが「米国もしくは国家安全保障上の懸念に対応できる所有者の下でのみ」米国で利用されるべきというバイデン大統領の見解を改めて表明した。
その上で、政権交代のタイミングを踏まえ、同法の施行については「次期政権に委ねられるべき」と述べた。
20日に就任するトランプ次期大統領はCNNとのインタビューで、「最終的に決定するのは私だ。私が決定を下す」と語った。
さらに自身のソーシャルメディアに「最高裁の判決は予想されており、誰もが尊重しなければならない」としつつも、「さほど遠くない将来にTikTokに関する私の決定下す。ただ、状況を見直す時間が必要だ」と投稿した。
米紙ニューヨーク・タイムズは、トランプ氏が、TikTok米事業の売却先が見つかるまで新法の効力を停止し、米国でのサービスを継続させる大統領令について検討していると報じた。
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