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米司法長官候補、独立性を約束 トランプ氏敵対者調査は明言せず

2025年01月16日(木)08時22分

1月15日、トランプ米次期大統領が司法長官に指名したパム・ボンディ元フロリダ州司法長官(写真)は連邦議会上院司法委員会の公聴会で「司法省に敵対者のリストを作ることは決してない」とし、「政治的に利用しない。政治的な所属だけを理由にして標的にすることはない」として独立性を確保すると主張した。米議会で撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)

Sarah N. Lynch

[ワシントン 15日 ロイター] - トランプ米次期大統領が司法長官に指名したパム・ボンディ元フロリダ州司法長官(59)は15日の連邦議会上院司法委員会の公聴会で「司法省に敵対者のリストを作ることは決してない」とし、「政治的に利用しない。政治的な所属だけを理由にして標的にすることはない」として独立性を確保すると主張した。一方、トランプ氏が敵視した相手を調査するかどうかの直接的な質問には明言を避けた。

2021年1月の連邦議会議事堂襲撃事件で訴追されたトランプ支持者らを恩赦する可能性に関しては、要請があれば「個別に」評価すると言及した。トランプ氏は襲撃事件に参加したとして刑事責任を問われた自身の支持者約1600人のうち少なくとも一部に恩赦を与えると宣言しているが、暴力を振るった支持者は恩赦を受けられない可能性があると示唆している。

また、ボンディ氏は20年の大統領選ではバイデン氏の勝利を受け入れたとしつつ、トランプ陣営の支援者として活動している中で激戦州の東部ペンシルベニア州で不正の証拠を見たとも示唆した。

ボンディ氏は11―19年にフロリダ州の司法長官を務め、トランプ氏がライバルだった現大統領のバイデン氏を調査するためにウクライナに圧力をかけた容疑を巡る19年の弾劾裁判ではトランプ氏を擁護。トランプ氏は無罪を勝ち取った。

現在は却下されたトランプ氏に対する2つの刑事事件を起訴したジャック・スミス特別検察官の調査について質問したアダム・シフ議員(民主党)に対しては「私が何かを約束するのは無責任だ」とした上で、スミス氏の調査については司法省を党派的に「武装」した証拠だと批判した。

トランプ氏は大統領選の選挙期間中、司法省を利用して自分を調査したり、批判したりした人物を標的にすると繰り返し公言していた。

シェルドン・ホワイトハウス議員(民主党)は「あなたの在任中に司法省の武装化が起こるかもしれないという懸念がある」と指摘し、「そのようなことがないように独立性を保ってもらいたい」と迫った。

共和党が上院の多数派を握っている中で共和党議員からは幅広く支持され、トランプ氏側が猛烈に批判している司法省の評判を回復するだろうと訴えた。

ボンディ氏は暴力犯罪とギャング、児童への性的虐待者、麻薬密売人の起訴、テロリストから国を守ること、「国境での極度な危機」への対応を優先すると約束した。

ジョン・ケネディ議員(共和党)は「悪者が誰であるかを突き止めた」上で「彼らを排除する」ように求めた。     

ロイター
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