米国務長官候補ルビオ氏、承認公聴会で対中強硬姿勢を改めて表明
1月15日、トランプ次期米大統領が国務長官に指名したマルコ・ルビオ上院議員は上院が開催した指名承認公聴会で、中国依存を脱却して米国の利益を重視する外交政策を推進する必要性を改めて訴えた(2025年 ロイター/Nathan Howard)
[ワシントン 15日 ロイター] - トランプ次期米大統領が国務長官に指名したマルコ・ルビオ上院議員は15日に上院が開催した指名承認公聴会で、中国依存を脱却して米国の利益を重視する外交政策を推進する必要性を改めて訴えた。
ルビオ氏は公聴会の冒頭で、世界は混沌としており秩序回復は容易ではないと警告。「そうした世界と関わっていく上で、強く自信に満ち、自国の利益を最優先に掲げる米国が不可欠だ」と強調した。
対中強硬派として知られるルビオ氏はこの日の発言の大半を対中国政策に割いた。
中国との対峙については、具体的には米国の工業生産力強化を意味すると説明するとともに「われわれが今の道筋を歩み続ければ、10年足らずで米国民が生活する際に重要な製品供給は実質的に全て中国の意向に左右されてしまう。高血圧治療薬から鑑賞できる映画の種類に至るまで、中国に頼らなければならなくなる。そんな結末は受け入れられない」と語った。
またルビオ氏は、台湾が中国の侵攻を抑止するために打ち出している「ハリネズミ防衛戦略」を米国が支援するべきだと主張し、劇的な変化がない限り、2030年までに米国は台湾問題に対処せざるを得なくなるとの見方を示した。
ウクライナの戦争に関しては、ウクライナとロシアの双方が譲歩する形で戦争を終わらせることが必要だと指摘した。
一方米国のイスラエルに対する強力な支持は今後も変わらないと明言。「トランプ(次期)大統領の政権は恐らく米国史上最も親イスラエル的な姿勢を続けると確信を持って言える」と述べた。
上院ではルビオ氏の国務長官指名は肯定的に受け止められており、早ければトランプ氏が大統領に就任する20日にも本会議で指名が承認される見通しだ。
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