韓国戒厳令巡り国際的な反発、「グローバル中枢国家」が看板倒れ
韓国の尹錫悦大統領は自国を「グローバル中枢国家」にすると宣言していたが、戒厳令発令を巡る失態により国際的な反発を招いた。8月撮影(2024年 ロイター/Chung Sung-Jun/Pool via REUTERS)
Josh Smith
[ソウル 4日 ロイター] - 韓国の尹錫悦大統領は自国を「グローバル中枢国家」にすると宣言していたが、戒厳令発令を巡る失態により国際的な反発を招いた。
スウェーデンのクリステション首相は今週予定していた訪韓を先送り。尹氏と首脳会談を行う予定だったが、報道官は「最近の情勢を鑑み、訪問を延期することにした」と説明した。
米当局者は匿名を条件に、「核協議グループ(NCG)」会合と関連机上軍事演習を無期限に延期すると明らかにした。NCGは朝鮮半島での核戦争に備えた合同計画で韓国がより大きな役割を果たすことを目指した尹氏の代表的な取り組みだ。
ホワイトハウスはこれに先立ち、戒厳令発令について米国は事前に通知されていなかったと述べた。
戒厳令発布は来週に予定されるオースティン米国防長官の来訪に疑問を投げかけた。日本のメディアは日米韓3カ国による取り組みの一環として、オースティン氏が韓国と日本のカウンターパートと会談する予定だと報じている。
共同通信によると、超党派の日韓議員連盟は今月中旬に予定していた菅義偉会長(自民党副総裁)の韓国訪問を中止すると決めた。
石破茂首相は4日朝、韓国情勢について「特段かつ重大な関心を持って注視している」と語った。
米シンクタンク「新アメリカ安全保障センター」のドゥヨン・キム氏は「民主主義の象徴としての尹氏の国際的名声は今や失墜した。同氏の外交政策の運命は依然として不透明で、暗たんたるものでさえある」と語った。