インドネシアCPI、11月は+1.55%に鈍化 中銀目標の下限付近
12月2日、インドネシア統計局が発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比1.55%に鈍化し、2021年7月以来の低水準になった。写真は2022年11月、ジャカルタのショッピングモール付近で撮影(2024年 ロイター/Willy Kurniawan)
Stefanno Sulaiman Fransiska Nangoy
[ジャカルタ 2日 ロイター] - インドネシア統計局が2日発表した11月の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年比1.55%に鈍化し、2021年7月以来の低水準になった。一部食品の価格が下落した。
10月の1.71%から伸びが縮小、ロイターがまとめたアナリスト予想の1.50%をわずかに上回った。インドネシア中央銀行の物価目標レンジ1.5─3.5%の下限付近となっている。
統計局の担当者は、総合指数の鈍化に最も寄与したのは唐辛子と一部の燃料価格の低下だと述べた。
政府管理価格と変動の激しい食品価格を除いたコアインフレ率は、前年比2.26%上昇し、23年7月以来の高水準だった。10月は2.21%上昇、アナリスト予想は2.20%上昇だった。
ペリー・ワルジヨ中銀総裁は11月29日、米大統領選のトランプ氏勝利を受けて世界経済の不確実性は高まっているとし、通貨ルピアの安定維持に注力する考えを示した。
ダナモン銀行のエコノミスト、ホシアンナ・シトゥモラン氏は「中銀は通貨安定に重点を置いているため、慎重な姿勢を維持する可能性が高い」と述べた。
ただ、12月17日─18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で25ベーシスポイントの利下げが行われるという予想に沿って、12月の利下げ余地はあると述べた。