肥満症薬「ウゴービ」の配合剤、毎月数千人が利用=米調剤薬局団体
米国の調剤薬局と薬剤師を代表する業界団体は米食品医薬品局(FDA)に宛てた書簡で、デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」の配合剤の処方箋が毎月20万件余りに上っているとし、使用を禁じる前にウゴービの供給不足解消で配合剤が果たす役割について考慮すべきだとの見解を表明した。写真は「ウゴービ」と「オゼンピック」。ロンドンで3月撮影。(2024年 ロイター/Hollie Adams/File Photo)
Patrick Wingrove
[25日 ロイター] - 米国の調剤薬局と薬剤師を代表する業界団体は米食品医薬品局(FDA)に宛てた書簡で、デンマーク製薬大手ノボノルディスクの肥満症治療薬「ウゴービ」の配合剤の処方箋が毎月20万件余りに上っているとし、使用を禁じる前にウゴービの供給不足解消で配合剤が果たす役割について考慮すべきだとの見解を表明した。
FDAは現在ウゴービについて、供給が不足している医薬品のリストから除外するかどうか検討している。FDAはここ1年以上、ウゴービをリストに載せ、調剤薬局にウゴービと同じ成分をベースにした配合剤を作ることを認めてきた。
ウゴービが高くて買えない、あるいは品不足で買えない患者は、薬局やヒムズ・アンド・ハーズ・ヘルスなどの遠隔医療プロバイダーが販売する配合剤に頼ってきた。これらの配合剤はウゴービよりも安価な場合が多い。
ノボノルディスクは今年これまでに、米国内の週間供給量を3倍近く増やしていている。
同業界団体の会員を対象にした調査によると、ウゴービの米国での月間処方箋数は、これらの配合剤の処方箋数の約4倍に上っている。
ノボノルディスクは以前、FDAが承認した安全で有効なウゴービを患者が確実に入手できるようにしたいとし、ウゴービを配合許可の医薬品から除外するようFDAに申請した。