トランプ関税見直しか、米企業への影響大きく メキシコ政府に楽観論
トランプ次期米大統領が約束している高関税は、米国企業に与える影響が大きいので見直される可能性があり、次期米政権との通商協議について心配はしていない――。メキシコのエブラルド経済相や、グティエレス経済省通商担当次官らは19日、こうした考えを明らかにした。写真はメキシコのシウダー・フアレスで2018年3月撮影(2024年 ロイター/Jose Luis Gonzalez)
Kylie Madry
[メキシコ市 19日 ロイター] - トランプ次期米大統領が約束している高関税は、米国企業に与える影響が大きいので見直される可能性があり、次期米政権との通商協議について心配はしていない――。メキシコのエブラルド経済相や、グティエレス経済省通商担当次官らは19日、こうした考えを明らかにした。
エブラルド氏は「メキシコの交渉力にはそれ相応の重みがある」と語り、国内に事業拠点を置く多国籍企業の数に言及。メキシコと米国の通商関係を危険にさらそうとする行動は何であれ何千もの企業に影響を及ぼすし、メキシコで収益を得ていない主要米企業はほとんど存在しないと付け加えた。
またエブラルド氏は、自身が率いる経済チームが来年1月20日のトランプ大統領就任前に、次期米政権の要人と面会する準備を進めていると述べた。
エブラルド氏らは、中国が米国の貿易障壁を回避する目的でメキシコを「裏口」として利用しているという米国側の懸念も否定している。
同氏によると、中国の北米地域への投資に占めるメキシコの比率はわずか0.4%で、投資の3分の2強は米国に向けられているという。
一方グティエレス氏は、同氏が最近ニューヨークで面会した投資家の大半は、シェインバウム政権による改憲の動きに懸念を示しつつ、引き続きメキシコに投資したいとの考えを披露したと説明した。
エブラルド氏は、フォード・モーターなど大手自動車メーカーの間で、メキシコから生産拠点を移す計画も見当たらないと強調した。