英予算責任局、財源不足問題で財務省の情報公開に不備と指摘
11月5日、英予算責任局(OBR)のリチャード・ヒューズ局長は、前保守党政権が編成した2024年度予算に220億ポンド(290億ドル)の財源不足が見つかった問題で、財務省が不正確な支出予測を出していたことから、今後は同省の出す情報を精査する考えを示した。写真はリーブス財務相。ロンドンで10月撮影(2024年 ロイター/Mina Kim)
David Milliken
[ロンドン 5日 ロイター] - 英予算責任局(OBR)のリチャード・ヒューズ局長は5日、前保守党政権が編成した2024年度予算に220億ポンド(290億ドル)の財源不足が見つかった問題で、財務省が不正確な支出予測を出していたことから、今後は同省の出す情報を精査する考えを示した。
OBRは先週、財務省が日々の支出への大幅な増加圧力や予備費からの異例に高額な支出について情報を共有しなかったと指摘していた。
ヒューズ局長は議会の委員会で「信頼する体制から『信頼しつつも精査する』体制にわれわれは移行する」と言明。今年度予算の「監督不備の再発を防ぎたい」と述べた。
労働党は7月の総選挙で政権を奪還。リーブス財務相は財源不足により、選挙前に想定したより大幅な増税が必要になったと指摘した。
OBRは、財務省職員が3月の予算発表前により多くの情報を共有していれば、今年度の支出見通しは現状を大幅に上回っていただろうと説明。今後は同省の支出予測について細かい内訳を求めていく考えを示した。