ロ、モルドバ大統領選を不公正と非難 サンドゥ氏の再選認めず
11月5日、 ロシア政府は5旧ソ連のモルドバで3日実施された大統領選挙が不公正だったと非難し、再選を果たしたサンドゥ氏を正当な大統領として受け入れないとの見解を表明した。写真はロシアのペスコフ大統領報道官。カザンで10月代表撮影(2024年 ロイター)
[モスクワ 5日 ロイター] - ロシア政府は5日、旧ソ連のモルドバで3日実施された大統領選挙が不公正だったと非難し、再選を果たしたサンドゥ氏を正当な大統領として受け入れないとの見解を表明した。
ロシアによる選挙介入疑惑も取りざたされている中、大統領選では親欧米派のサンドゥ氏は新ロシア派政党の支持を受けたストヤノグロ元検事総長との接戦を僅差で制した。ロシアは選挙介入を否定している。
公式結果によると、在外投票での強い支持がサンドゥ氏の勝利に寄与した。国内得票では僅差でストヤノグロ氏を下回った。
ロシアのペスコフ大統領報道官は定例会見で、西側諸国在住のモルドバ人とは異なり、サンドゥ氏の勝利を疑問視するロシア在住のモルドバ人は投票が許可されていないとして「選挙は民主的でも公正でもない」と非難。その上で「われわれの理解では、サンドゥ氏はモルドバの大統領ではない。モルドバ国内で国民の過半数が同氏に投票しなかったからだ。社会は非常に分裂しており、こうした矛盾は間違いなく今後も続く」と主張した。
ロシア外務省はこれに先立ち、大統領選を「モルドバ独立以降で最も非民主的な選挙戦」と評した。
サンドゥ氏はモルドバの欧州連合(EU)加盟を目指しているが、ウクライナとルーマニアに隣接する小国として、ロシアの影響力から逃れにくい状況だ。