ニュース速報
ワールド

BRICS、ガザ停戦呼びかけ ウクライナには言及1回 首脳宣言

2024年10月24日(木)01時43分

ロシアや中国、インドなどで構成するBRICSは23日、ロシアのカザンで開いている首脳会議で首脳宣言を採択した。同日撮影の提供写真(2024年 ロイター/Sputnik/Alexander Kazakov/Pool via REUTERS)

Vladimir Soldatkin Guy Faulconbridge

[カザン(ロシア) 23日 ロイター] - ロシアや中国、インドなどで構成するBRICSは23日、ロシアのカザンで開いている首脳会議で首脳宣言を採択した。パレスチナ自治区ガザでの停戦を呼びかけ、西側に依存しない国際決済システムの構築に前向きな姿勢を示した一方、ウクライナに関する言及は1回にとどまった。

首脳宣言は43ページに及び、地政学的問題から違法薬物、人工知能(AI)に至るまで幅広い項目を網羅。ただ、議長国ロシアに対する西側諸国の制裁措置を踏まえ、金融や貿易に関する項目では詳細に踏み込んでいない。

中東情勢に対して最も強い表現を用い、ガザ地区とヨルダン川西岸での停戦を呼びかけたほか、イスラエルによる人道支援活動などに対する攻撃を非難。

一方、ウクライナについては「対話と外交を通した紛争の平和的解決を目指す調停案を評価する」などとしたものの、言及は1回のみ。中東情勢との表現の差は、ウクライナ情勢に対する立場の相違を反映しているとみられる。

今回のBRICS首脳会議には、中国の習近平国家主席、インドのモディ首相、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド大統領、イランのペゼシュキアン大統領ら20カ国を超える国の首脳が出席。2001年に当時の中国やその他の主要新興国の増大する経済力を表現する概念として始まったBRICSは現在、世界人口の45%、世界経済の35%を占めるまでに成長。プーチン大統領はBRICSの拡大はバランスを取ることが重要とした上で、30カ国以上が加盟に関心を示していると述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米中古住宅販売、9月は1.0%減の384万戸 14

ワールド

中印、5年ぶり首脳会談 相違点解決と関係強化で合意

ワールド

イランと中国、米大統領選に向け工作活動か マイクロ

ビジネス

米経済活動、ほぼ全地区で変化せず インフレ鎮静化続
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:米大統領選 イスラエルリスク
特集:米大統領選 イスラエルリスク
2024年10月29日号(10/22発売)

イスラエル支持でカマラ・ハリスが失う「イスラム教徒票」が大統領選の勝負を分ける

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...夫フセイン皇太子と仲良くサッカー観戦
  • 2
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 3
    【クイズ】次のうち、和製英語「ではない」ものはどれ?
  • 4
    大谷とジャッジを擁する最強同士が激突するワールド…
  • 5
    ウクライナ軍、迫り来るロシア装甲車を「超至近距離…
  • 6
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 7
    北朝鮮がその気なら韓国も!? ロシア派兵に対抗してウ…
  • 8
    「国産メーカー優先」をやめたNTTドコモ...経済安全…
  • 9
    中国経済が失速しても世界経済の底は抜けない
  • 10
    なぜイスラエルは攻撃を拡大させるのか?...「いつか…
  • 1
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 2
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の北朝鮮兵による「ブリヤート特別大隊」を待つ激戦地
  • 3
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア兵の正面に「竜の歯」 夜間に何者かが設置か(クルスク州)
  • 4
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
  • 5
    目撃された真っ白な「謎のキツネ」? 専門家も驚くそ…
  • 6
    ウクライナ兵捕虜を処刑し始めたロシア軍。怖がらせ…
  • 7
    逃げ場はゼロ...ロシア軍の演習場を襲うウクライナ「…
  • 8
    ロシア西部「弾薬庫」への攻撃で起きたのは、戦争が…
  • 9
    裁判沙汰になった300年前の沈没船、残骸発見→最新調…
  • 10
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃が出産後初めて公の場へ...…
  • 1
    ベッツが語る大谷翔平の素顔「ショウは普通の男」「自由がないのは気の毒」「野球は超人的」
  • 2
    「地球が作り得る最大のハリケーン」が間もなくフロリダ上陸、「避難しなければ死ぬ」レベル
  • 3
    秋の夜長に...「紫金山・アトラス彗星」が8万年ぶりに大接近、肉眼でも観測可能
  • 4
    死亡リスクはロシア民族兵の4倍...ロシア軍に参加の…
  • 5
    大破した車の写真も...FPVドローンから逃げるロシア…
  • 6
    ウクライナに供与したF16がまた墜落?活躍する姿はど…
  • 7
    漫画、アニメの「次」のコンテンツは中国もうらやむ…
  • 8
    エジプト「叫ぶ女性ミイラ」の謎解明...最新技術が明…
  • 9
    ウクライナ軍、ドローンに続く「新兵器」と期待する…
  • 10
    韓国著作権団体、ノーベル賞受賞の韓江に教科書掲載料…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中