モルドバ国民投票、EU加盟賛成が優勢 大統領選は決選投票へ
10月20日、ウクライナに隣接する旧ソ連のモルドバで20日、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票と大統領選が実施された。写真は投票所で票を投じる有権者。モルドバのキシニョフで撮影(2024 ロイター/Vladislav Culiomza)
Tom Balmforth
[キシナウ 21日 ロイター] - ウクライナに隣接する旧ソ連のモルドバで20日、欧州連合(EU)加盟の是非を問う国民投票と大統領選が実施され、暫定結果で過半数がEU加盟に賛成した。大統領選は決選投票にもつれ込む見通し。
選挙管理委員会によると、開票率97.66%の時点で、国民投票でEU加盟への賛成票が50%を超えている。アナリストは、親EU派が多い在外投票が終盤に集計され、形勢が逆転したと指摘した。
一方、大統領選は親欧米路線の現職サンドゥ大統領が開票率97.7%の時点で、41.91%。最大のライバルである元検事総長のストヤノグロ氏が26.32%を獲得。過半数に達する候補者がいなければ、11月3日に決選投票が行われる。
サンドゥ氏はモルドバの利益に敵対的な外国勢力と連携する犯罪集団が30万票を買収しようとした「明白な証拠」があると述べ、「前例のない規模の不正」だと非難。断固とした対応を取ると表明した。
モルドバ国家警察は3日、ロシア系勢力が13万人以上を買収し、サンドゥ政権の親EU政策を妨害する「前例のない直接攻撃」を仕掛けていると発表していた。