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PIMCO、人民元安の見方維持 貿易巡る対立リスク懸念で

2024年10月17日(木)01時46分

米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)は16日、貿易を巡る対立リスクのほか、中国の景気刺激策の効果が出るまでに時間がかかることを踏まえ、人民元安の予想を維持するとの見方を示した。2022年4月撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)

[ロンドン 16日 ロイター] - 米債券運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)は16日、貿易を巡る対立リスクのほか、中国の景気刺激策の効果が出るまでに時間がかかることを踏まえ、人民元安の予想を維持するとの見方を示した。

世界貿易に重大な影響を及ぼす米大統領選を数週間後に控える中、貿易を巡る対立は特に欧州経済にとって打撃となる恐れがあるとの見方も示した。

民主党候補のハリス副大統領は、通商政策でバイデン大統領を踏襲するとみられている。一方、共和党候補のトランプ前大統領は、欧州からを含めた全ての輸入品に10─20%の関税を課すと発言している。

新興市場ポートフォリオマネージャーのマイケル・デビッドソン氏は「中国経済の現状を踏まえると、政策を大幅に緩和せざるを得ず、中国が大幅な通貨高を望むような状況は考えにくい」と指摘。最近の中国の景気刺激策は成長への懸念を和らげる上で重要だとしつつも、効果を発揮するには時間がかかると言及した。

グローバル債券部門のアンドリュー・ボールズ最高投資責任者(CIO)は「トランプ氏の貿易政策の素案を文字通りに捉えれば、貿易戦争を引き起こす可能性は50%ある」としながらも、トランプ氏が勝利した場合には規制緩和への期待から株式市場はひとまずは上昇する可能性があるとの見方を示した。

一方、欧州は中国と緊密な貿易関係があり「貿易上の制裁措置に伴う衝撃」には特に脆弱だと指摘した。

ボールズ氏は、ユーロ圏の経済が予想よりも弱まった場合には、欧州中央銀行(ECB)に利下げできるだけの余地が十分にあるとも述べた。

政策金利が2%程度まで下がるとの市場予想はおおむね妥当だとしたが、この水準を下回る可能性も一定程度あるとも言及した。

ロイター
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