ポルトガル中銀、今年と来年の成長率予想を下方修正
ポルトガル中央銀行は8日に発表した四半期経済報告で、今年の経済成長見通しを6月に示した2.0%から1.6%に下方修正した。写真は生活水準の向上を求めてデモをする市民。リスボンで2023年10月撮影(2024年 ロイター/Pedro Nunes)
Sergio Goncalves
[リスボン 8日 ロイター] - ポルトガル中央銀行は8日に発表した四半期経済報告で、今年の経済成長見通しを6月に示した2.0%から1.6%に下方修正した。輸出と個人消費の減速による第3・四半期の低迷が背景とした。
2025年の成長予想は2.1%、26年は2.2%とし、従来から小幅に下方修正した。23年の実績は2.5%だった。
報告は「最近の経済活動は予想より弱い」とし、第3・四半期の成長は引き続き低迷する可能性が高いが、年末に向けて加速すると見通した。
政府はなお、今年の成長率を約2%と予想しているほか、中銀が新たに示した予想もユーロ圏全体の2倍の水準に上る。
センテノ総裁は、多くのユーロ圏経済の9月の定性指標にドイツの経済活動がマイナス領域に入っていることを示す強い兆候が見られると警告。記者会見で「ポルトガル経済の成長は投資と外需に左右されるが、最近の動向はさえない」と述べた。