NATO、ルッテ事務総長が就任 ウクライナへの支持表明
北大西洋条約機構(NATO)事務総長に1日就任した前オランダ首相のマルク・ルッテ氏(左)は、ウクライナへの強力な支持を表明した。ストルテンベルグ事務総長(右)から引き継ぐ、1日撮影。(2024年 ロイター/Yves Herman)
Andrew Gray Lili Bayer
[ブリュッセル 1日 ロイター] - 北大西洋条約機構(NATO)事務総長に1日就任した前オランダ首相のマルク・ルッテ氏は、ウクライナへの強力な支持を表明した。
米大統領選でどちらの候補が勝利しても協力関係を築けるとも述べた。
同氏はNATO本部で記者団に「ウクライナが主権を持つ独立した民主国家として確実に勝利できるようにする必要がある」と発言。
NATOの盟主である米国の大統領選については「懸念していない。どちらの候補も非常に良く知っている」とし「ドナルド・トランプ氏とは4年間一緒に働いた。トランプ氏はわれわれに(防衛費を)増やすよう働きかけ、それを実現した」と述べた。
「カマラ・ハリス氏は副大統領として素晴らしい実績があり、非常に尊敬されている指導者だ。したがって、私は2人と協力することができる」と語った。
NATOの当局者や外交官は、ルッテ氏がウクライナ支援、防衛費増額、欧州安全保障への米国の関与継続といったストルテンベルグ前事務総長の優先課題を踏襲すると予想している。
外交関係者やアナリストは、ルッテ氏の重要課題の1つは、新たな防衛計画を実現するため、NATO加盟国に対し、兵力・兵器・支出の拡大を促すことになると指摘している。
同氏は「集団的自衛権と抑止力については、さらになすべきことがある。投資を増やし、能力のギャップを埋め、NATOがここで設定した全ての目標を達成するよう努力する必要がある」と述べた。