イスラエルのサール前法相が政権入り、安定運営に追い風
9月29日、イスラエルのネタニヤフ首相は、サール前法相(57)が再び政権に入ると発表した。テルアビブで2021年、代表撮影(2024年 ロイター)
Maayan Lubell
[エルサレム 29日 ロイター] - イスラエルのネタニヤフ首相は29日、サール前法相(57)が再び政権に入ると発表した。4議席を有するサール氏の右派政党「新たな希望」が政権に加わり、超正統派2政党を頼みとしてきたネタニヤフ連立政権の安定運営にとって追い風になるとみられる。
イスラエルのテレビ局N12によると、サール氏は無任所相として治安閣議にも参加する。タカ派のサール氏はこれまでネタニヤフ氏批判の急先鋒の一人だった。
ネタニヤフ氏は声明で「困難かつ試練の日々が待ち受けている」とし、サール氏の政権入りが「敵に立ち向かうわれわれの団結につながる」と強調した。
両氏はまた、過去の対立は脇に置く考えを表明した。
サール氏は安全保障上の理由からパレスチナ国家の樹立に反対しており、ネタニヤフ氏よりも思想的に右寄りと見なされている。ただ、同氏の政権入りが政府の安全保障政策に大きな影響を与えることはないとみられている。
サール氏の政党が加わることで、ネタニヤフ政権は国会(定数120)の68議席を確保することになった。
サール氏はかつてネタニヤフ氏率いる右派政党リクードの幹部だったが、党首選に落選して離党した。