豪中銀、予想通り金利据え置き タカ派姿勢維持
9月24日 オーストラリア準備銀行(中央銀行)は24日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。写真は2018年2月、シドニーで撮影(2024年 ロイター/Daniel Munoz)
[シドニー 24日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行)は24日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。引き締め的な政策を継続する必要があり、インフレ抑制に必要なら追加利上げを排除しないとの姿勢を改めて示した。
インフレ率を確実に目標に戻すには金融政策が十分に制約的である必要があるとした。
中銀のタカ派的な姿勢を受け、豪ドルは一時、今年の最高値となる0.6864米ドルを付けた。市場では12月の利下げ確率が中銀決定前の64%から59%に低下した。
中銀は8月会合時とほぼ同様の声明で、総合インフレ率は当面低下が見込まれるが、基調インフレ率はインフレの勢いを示しており、依然として高すぎるとの見方を示した。
「インフレの上振れリスクに引き続き警戒する必要があることをデータが裏付けており、理事会は何も決定しておらず何も排除していない」とした。
オックスフォード・エコノミクス・オーストラリアのマクロ経済予測責任者、ショーン・ラングケーキ氏は「基調インフレ率は依然として豪準備銀行の望む水準より高すぎる。目標レンジへの回帰は相当遅い」と指摘。「金利は2025年第2四半期まで据え置かれるとの見方を維持する。コアインフレが目標レンジに戻る道筋はやや停滞しており、当面は大幅な改善を見込めない」と述べた。
基調インフレが依然として堅調であり、労働市場が好調を維持していることから、市場では金利据え置き予想が大勢だった。
前四半期の基調インフレ率は3.9%で高止まりし、労働市場では多くの雇用が創出されていることから、豪中銀は米連邦準備理事会(FRB)が先週行ったような50ベーシスポイント(bp)という大幅利下げを急ぐ必要はないようだ。
ブロック総裁は最近、あらゆる機会を利用して当面の利下げは予想していないと強調している。こうしたことから、市場が織り込む12月の利下げ確率は低下している。
8月のインフレ統計に注目が集まっている。政府による電気料金値下げで総合インフレ率は2.7%に鈍化する可能性が高いが、コア指数は引き続き根強いインフレを示す可能性がある。
豪中銀は利下げで他の主要中銀に後れを取っており、中銀に緩和策を求める政治的圧力は高まっている。