ドイツ首相の与党が右派に僅差で勝利、東部州議会選
ドイツ東部ブランデンブルク州で22日、州議会選が行われた。初期の公式結果によると、国政与党のショルツ首相が率いる中道左派「社会民主党(SPD)」が、反移民を掲げる右派「ドイツのための選択肢(AfD)」に僅差で勝利する見通しとなった。写真はSPDのボイトケ州首相。州都ポツダムで撮影(2024年 ロイター/Fabrizio Bensch)
Riham Alkousaa Sarah Marsh
[ベルリン 22日 ロイター] - ドイツ東部ブランデンブルク州で22日、州議会選が行われた。初期の公式結果によると、国政与党のショルツ首相が率いる中道左派「社会民主党(SPD)」が、反移民を掲げる右派「ドイツのための選択肢(AfD)」に僅差で勝利する見通しとなった。
同州議会選は1990年の東西ドイツ統一以降、SPDが制してきた。選挙管理委員会の暫定結果によると、SPDの得票率は30.9%。世論調査で優勢が伝えられてきたAfDの29.2%を上回った。
支持率が低迷するショルツ氏にとり、州議会選の結果は来年9月の総選挙に向け若干の安心感を与えるものとみられる。
ただ、放送局ARDの出口調査によると、SPDに投票した人の4分の3は信念からではなく、AfDを撃退するのが目的だったという。
ドイツ公共放送(ZDF)によると、投票率は5年前の61%から73%に上昇した。
国政に関する世論調査ではSPDの支持率は15%と、AfDの約20%、野党保守派のキリスト教民主・社会同盟(CDU・CSU)の32%を下回っている。
SPDのボイトケ・ブランデンブルク州首相は、AfDが依然として勢いを増していると指摘し、自己満足に陥らないよう警告した。
暫定結果ではAfDは19年の前回選挙から得票率を5.7ポイント伸ばした。