豪消費者信頼感、9月は0.4%低下 経済・雇用への懸念表面化
オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した9月の消費者信頼感指数は84.6で、前月比0.4%低下した。写真はシドニーの靴店で2015年8月撮影(2024年 ロイター/David Gray)
[シドニー 10日 ロイター] - オーストラリアのウエストパック銀行とメルボルン研究所が発表した9月の消費者信頼感指数は84.6で、前月比0.4%低下した。金利上昇への懸念が和らいだものの、経済と雇用への不安が表面化し、悲観論が楽観論を依然大きく上回っている。
8月は2.8%上昇していた。
ウエストパックのシニアエコノミスト、マシュー・ハッサン氏は「2年以上支配的だった悲観論は、まだ解消の兆しを見せていない。生活費の圧力がやや弱まり、一段の金利上昇への懸念は和らいだものの、消費者は経済の方向性とそれが雇用に及ぼす影響について懸念を強めている」と述べた。
オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)が追加利上げする公算は小さいとみられているが、利下げを急いでもおらず、年内の緩和は予定していないと繰り返し発言している。
7月に実施された大規模な所得税減税が奏功し、9月の家計に関する指数は前年同月比1.2%上昇、今後12か月間の家計を示す指数は0.2%上昇した。
一方、今後12か月の経済見通しを測る指数は2.6%低下、今後5年間の見通しを示す指数は1.0%低下した。
失業に対する懸念も強まった。