ニュース速報
ワールド

仏首相にバルニエ氏、最高齢 外相やEU首席交渉官など歴任

2024年09月06日(金)09時15分

フランスのマクロン大統領は5日、7月に辞任したアタル首相の後任に、中道右派・共和党のミシェル・バルニエ氏(73)(写真)を指名した。2021年11月撮影(2024年 ロイター/Gonzalo Fuentes)

(見出しの余分なスペースを削除しました)

Elizabeth Pineau Ingrid Melander

[パリ 5日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は5日、7月に辞任したアタル首相の後任に、英国の欧州連合(EU)離脱でEU側の首席交渉官を務めたベテラン政治家のミシェル・バルニエ氏(73)を指名した。

アタル氏が戦後の第5共和制の首相として最年少だったのに対し、バルニエ氏は最年長。7月の国民議会(下院)総選挙の決戦投票で左派連合、マクロン氏が率いる中道連合、極右「国民連合(RN)」のいずれも過半数議席に届かないハングパーラメント(宙づり議会)の結果となり、政局の混迷により新首相の指名が持ち越しとなっていた。

バルニエ氏は首相府で、全ての政治グループの意見を聞いて医療や治安、雇用、公的債務の問題に優先的に対応する考えを表明。「国民は尊重と団結、融和が必要だと訴えている」と述べた。

同氏は外相や農相など閣僚経験もある。

左派連合は、保守派のバルニエ氏を指名したことでマクロン大統領が選挙結果を無視したと非難。バルニエ氏の指名に反対するデモを呼びかけた。ただ、単独でバルニエ氏の選出を阻止できるほどの議席数は持っていない。

極右の国民連合(RN)は、今のところバルニエ氏の首相就任を支持しているが、移民や安全保障などの問題で同党の要求が満たされなければ支持を撤回する可能性があると示唆している。

ドイツのショルツ首相はバルニエ氏が力を発揮し、多くの成果を出せるよう祈るとコメント。EUのフォンデアライエン欧州委員長はバルニエ氏が「欧州とフランスの利益を大事にしていると分かっている」と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

ユーロ圏鉱工業生産、11月は前月比+0.2%・前年

ビジネス

独GDP、第4四半期速報は0.1%減 年間は2年連

ワールド

インドネシア中銀、0.25%利下げ 成長支援へ予想

ワールド

韓国大統領、取り調べで沈黙守る 録画も拒否=捜査当
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:トランプ新政権ガイド
特集:トランプ新政権ガイド
2025年1月21日号(1/15発売)

1月20日の就任式を目前に「爆弾」を連続投下。トランプ新政権の外交・内政と日本経済への影響は?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン」がSNSで大反響...ヘンリー王子の「大惨敗ぶり」が際立つ結果に
  • 4
    「日本は中国より悪」──米クリフス、同業とUSスチ…
  • 5
    ド派手な激突シーンが話題に...ロシアの偵察ドローン…
  • 6
    大麻は脳にどのような影響を及ぼすのか...? 高濃度の…
  • 7
    日鉄はUSスチール買収禁止に対して正々堂々、訴訟で…
  • 8
    ロシア軍高官の車を、ウクライナ自爆ドローンが急襲.…
  • 9
    TikTokに代わりアメリカで1位に躍り出たアプリ「レ…
  • 10
    中国自動車、ガソリン車は大幅減なのにEV販売は4割増…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 3
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分からなくなったペットの姿にネット爆笑【2024年の衝撃記事 5選】
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
  • 6
    ロシア兵を「射殺」...相次ぐ北朝鮮兵の誤射 退却も…
  • 7
    睡眠時間60分の差で、脳の老化速度は2倍! カギは「…
  • 8
    装甲車がロシア兵を轢く決定的瞬間...戦場での衝撃映…
  • 9
    メーガン妃のNetflix新番組「ウィズ・ラブ、メーガン…
  • 10
    トランプさん、グリーンランドは地図ほど大きくない…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    大腸がんの原因になる食品とは?...がん治療に革命をもたらす可能性も【最新研究】
  • 3
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀樹医師に聞く「老けない」最強の食事法
  • 4
    夜空を切り裂いた「爆発の閃光」...「ロシア北方艦隊…
  • 5
    インスタント食品が招く「静かな健康危機」...研究が…
  • 6
    ロシア軍は戦死した北朝鮮兵の「顔を焼いている」──…
  • 7
    TBS日曜劇場が描かなかった坑夫生活...東京ドーム1.3…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    「戦死証明書」を渡され...ロシアで戦死した北朝鮮兵…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中