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アンゴラ、中国製品の輸入増には資金提供の拡大が必要=財務相

2024年09月04日(水)11時39分

アンゴラのダベス財務相(写真)は3日、同国が太陽光パネルから電気自動車(EV)に至る中国製品の輸入を増やすには、中国がアンゴラへの資金提供を拡大する必要があるとの見方を示した。北京で3日撮影(2024年 ロイター/Florence Lo)

[北京 3日 ロイター] - アンゴラのダベス財務相は3日、同国が太陽光パネルから電気自動車(EV)に至る中国製品の輸入を増やすには、中国がアンゴラへの資金提供を拡大する必要があるとの見方を示した。欧州からの支援の存在も引き合いに出して、中国に対する交渉力を強めようとしている。北京で開かれる中国アフリカ首脳会議を前にロイターのインタビューで語った。

中国は昨年、アフリカ向け総額46億1000万ドル相当の融資を承認した。アフリカ向け融資は2016年に284億ドルでピークに達した後、減少し続けていたが、昨年は増加に転じた。16年のアフリカ向け融資の68%はアンゴラ向けだった。

ダベス氏は、アンゴラは昨年12月に石油輸出国機構(OPEC)を脱退して以降、金融と食料安全保障の強化や漁業部門の成長、雇用を創出する対内投資の拡大へ向けた方法を探ってきたと説明した。

アンゴラは非鉄金属の埋蔵量に加え、サトウキビやコーヒー、綿花、家畜など農産物が豊富だが、輸出の95%を占める石油と比べると規模は極めて小さい。

中国はアンゴラに中国製品を輸入してもらう見返りに、アンゴラの農業部門の近代化や産業の育成、経済の多様化を支援する意向を表明。ただ西側諸国との競争に直面している。

ダベス氏は中国との話し合いについて「わが国の場合、資金面の解決策を伴うため、厳しい協議になる」と述べた。

同氏は、中国の提案はアンゴラが短期間で高いインフレを引き下げで雇用を増やすことを支援する追加の資金提供を盛り込むだけでなく、将来にわたって国家が依存できる強力な産業を確立する必要があると指摘。さもなければ、中国は欧州との競争に敗れる可能性があるくぎを刺した。

ダベス氏によると、欧州はアンゴラに欧州製品の輸入を求めているが、その見返りに新たな資金を提供する準備がより整っている。

同氏は「わが国は追加の太陽光パネルを欧州から購入することになる。資金が欧州から提供されるためだ」と語った。

ロイター
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