独政府、ロスネフチ資産の信託管理再延長 カタール向け売却視野に
ドイツ経済省は2日、ロシア石油大手ロスネフチのドイツ国内資産について、信託管理期間を来年3月10日まで再延長したと発表した。写真は同社のロゴ。サンクトペテルブルクで6月撮影(2024年 ロイター/Anton Vaganov)
[ベルリン/フランクフルト 2日 ロイター] - ドイツ経済省は2日、ロシア石油大手ロスネフチのドイツ国内資産について、信託管理期間を来年3月10日まで再延長したと発表した。これらの資産のカタールへの売却を期待した措置とみられる。
ロシアのウクライナ侵攻に伴って、ドイツ政府は2022年9月にシュベット製油所の株式54.17%を含むロスネフチの資産を信託管理下に置いた。これまでに管理期間を3回引き延ばし、シュベット製油所の供給を維持するとともに、ロスネフチによる資産売却に時間を与えている。
経済省は、ロスネフチがドイツ資産の売却を積極的に進めていて、年内に完了するはずだとの信頼に足る説明を同社から受けたと説明した。
事情に詳しい関係者は、ロスネフチがドイツ資産をカタールに売却する協議ができるようにするのが信託管理延長の狙いだとの見方を示した。
カタールは長年にわたってドイツに投資してきた歴史があり、ドイツ最大の電力会社RWEの筆頭株主にもなっている。