中国は依然「複雑な懸念」、NZ情報機関が報告書
9月3日、ニュージーランド保安情報局(NZSIS)は、同国を取り巻く脅威に関する年次報告書で、中国は情報面で依然として「複雑な懸念」だと指摘した。写真はニュージーランドと中国の旗を運ぶ人。北京で2019年4月撮影(2024 ロイター/Jason Lee)
Lucy Craymer
[ウェリントン 3日 ロイター] - ニュージーランド保安情報局(NZSIS)は3日、同国を取り巻く脅威に関する年次報告書で、中国は情報面で依然として「複雑な懸念」だと指摘した。同時に、国内で悪意ある活動を行う国家は他にも存在すると述べた。
「少数の非自由主義的な外国の国家が、自国の利益を海外で促進するための手段としてニュージーランドに対する干渉を行っている」とした。また「外国からの干渉の脅威に直面しているのはニュージーランドだけではない。非自由主義的な国家が他国の規模や開放性を利用しようとする中、これはわれわれの地域を含む世界中の国が直面している課題だ」と述べた。
インド太平洋における戦略的競争は過去約10年にわたり、主に中国とニュージーランドおよびその伝統的な安全保障パートナー間の競争として捉えられてきたが、最近では権力と影響力の中心が複数存在する競争になりつつあり、ニュージーランドが関係を深めているインドや東南アジア諸国などさまざまな国が含まれるとも指摘した。
中国外務省の報道官は定例会見で、中国は一貫して相互尊重と内政不干渉の原則に基づいて他国との関係を発展させてきたと表明。
「われわれはいかなる国の内政にも決して干渉しない。ニュージーランドが中国に対する理性的で客観的な見解を堅持し、両国関係の健全で安定した発展のために望ましい環境をつくることを望む」と述べた。