韓国CPI、8月は3年半ぶり低い伸び 10月利下げ支持
韓国統計局が3日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.0%上昇した。写真はソウルで1月撮影(2024年 ロイター/Kim Hong-Ji)
[ソウル 3日 ロイター] - 韓国統計局が3日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.0%上昇した。7月の2.6%上昇から鈍化し、2021年3月以来の低い伸びを記録。早ければ来月にも利下げが実施されるとの市場の見方を支持する内容となった。
ロイターがまとめたエコノミストの予想中央値も2.0%だった。韓国銀行(中央銀行)の中期的なインフレ目標とも一致する。
企画財政省高官は「今後、天候や原油相場による追加的なショックがない限り、CPI上昇率は2%台前半で安定する見込みだ」と述べた。
中銀は先月、政策金利を3.50%に据え置いたが、インフレ圧力と成長率の鈍化に伴い、利下げを開始する用意があることを示唆。これを受け、10月利下げ期待が高まっている。
新韓投資証券の債券アナリストは「今回の統計は10月の利下げを支持する内容となった。当面はその可能性が最も高いだろう。ただ家計の債務が増えており、利下げはまだ確実ではない」と述べた。
韓国の国債利回りは小幅に低下。前日まで3営業日連続で上昇していた。
CPIは前月比では0.4%上昇。7月(0.3%上昇)から加速し、6カ月ぶりの高い伸びとなった。エコノミスト予想(0.3%上昇)も上回った。
変動の激しい食品とエネルギー製品を除いたコアインフレ率は前年比2.1%で、7月の2.2%から鈍化。21年11月以来の低水準となった。