ハリス陣営、「アラブ票」対策でエジプト系弁護士を起用
8月28日、米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領(写真)の陣営は、アラブ系有権者対策の責任者としてエジプト系の弁護士で元国土安全保障省高官のブレンダ・アブデラール氏を起用したと発表した。写真は米シカゴで22日撮影(2024 ロイター/Mike Segar)
Andrea Shalal
[ワシントン 28日 ロイター] - 米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領の陣営は28日、アラブ系有権者対策の責任者としてエジプト系の弁護士で元国土安全保障省高官のブレンダ・アブデラール氏を起用したと発表した。アラブ系有権者は11月5日の大統領選の結果を左右し得る一部の激戦州で一定の影響力を持っている。
アブデラール氏は、パレスチナ自治区ガザでの戦闘で米国がイスラエルを支持したことで反発しているアラブ系コミュニティーからの支持を強化する任務を担う。ハリス陣営は既に、イスラム教徒有権者への対策でアフガニスタン系の弁護士ナスリナ・バルグジー氏を起用している。
アブデラール氏は2021年1月に国土安全保障省に入省。最近まで同省のシニアカウンセラーを務めていた。
同氏はミシガン州で育ち、以前は中東料理についてのブログとウェブサイトを運営していた。バージニア州の料理学校で中東料理を教えたこともある。
ミシガン州は、米国でアラブ系とイスラム教徒の人口が最大級の州の1つ。同州ではガザでの戦闘を続けるイスラエルに対する抗議活動が行われており、州の民主党予備選では10万票を超える「支持者なし」の抗議票が投じられた。
親パレスチナ派が共和党候補のトランプ前大統領に投票するとは予想されないが、一部の活動家は、イスラエル支持姿勢を明確に撤回しなかったハリス氏に不満を表明し、第三の候補を応援するよう呼びかけている。