原油先物横ばい、予想より小幅な米在庫減とリビア供給懸念が拮抗
8月29日、アジア時間の原油先物はほぼ横ばい。米原油在庫の減少が予想より小幅だったほか、中国の需要を巡る懸念が続いている一方、リビアの供給混乱が支援材料となった。写真は2022年8月、ロシア・ナホトカで撮影(2024年 ロイター/Tatiana Meel)
Katya Golubkova
[東京 29日 ロイター] - アジア時間の原油先物はほぼ横ばい。米原油在庫の減少が予想より小幅だったほか、中国の需要を巡る懸念が続いている一方、リビアの供給混乱が支援材料となった。
0043GMT(日本時間午前9時43分)時点で、北海ブレント先物は0.01ドル(0.01%)安の1バレル=78.64ドル、米WTI先物は0.08ドル(0.1%)高の74.60ドル。
いずれも前日は、米エネルギー情報局(EIA)が発表した米原油在庫が84万6000バレル減と、アナリスト予想(230万バレル減)より小幅な減少にとどまったことを受けて1%超下落。ただ、リビアの供給を巡る懸念が下げ幅を抑制した。
国家分裂状態のリビアでは、中央銀行総裁人事を巡る対立から複数の油田が生産を停止。ある調査会社は日量90万─100万バレルの生産停止が数週間続くと予想している。
ANZリサーチは「供給サイドの問題が引き続き市場にのしかかっている。政治的な対立の中でリビアの生産量は今週、半分以下に落ち込んだ」とし、「閉鎖する油田が増えるに伴い、生産量はさらに減少するリスクがある」と指摘した。