再送-〔情報BOX〕トランプ氏とハリス氏が初対決、9月10日討論会の詳細
米大統領選の共和党候補トランプ前大統領と、民主党候補ハリス副大統領は来月、討論会で初対決する。写真はトランプ氏とハリス氏。それぞれジョージア州アトランタで3日、ウィスコンシン州オークレアで7日撮影(2024年 ロイター/Umit Bektas/Erica Dischino)
(28日午後7時送信記事を再送しました)
Stephanie Kelly
[28日 ロイター] - 米大統領選の共和党候補トランプ前大統領と、民主党候補ハリス副大統領は来月、討論会で初対決する。民主党候補だった現職のバイデン大統領がトランプ氏との討論会で精彩を欠き、最終的に選挙戦からの撤退を余儀なくされたことは記憶に新しいところだ。
約2億4000万人の有権者にとって、トランプ氏とハリス氏が並んで政策を説明するのを聞く初めての機会となる。
討論会の詳細や注目点は以下の通り。
◎討論会はいつ、どこで行われるのか
討論会はABCニュースが主催し、激戦州の一角であるペンシルベニア州フィラデルフィアで、9月10日米東部夏時間午後9時(日本時間11日午前10時)に開催される。
場所は国立憲法センター。ここは、フィラデルフィアの独立記念館にある米憲法の歴史に関する博物館だ。
◎どのような手段で視聴できるのか
ABCのアンカー、デービッド・ミューア氏とリンジー・デイビス氏が司会を務め、地上波ABCで生中継。ABCニュース・ライブ、ディズニー+、フールーでもストリーミング配信される。
◎基本的なルールは何か
トランプ氏の報道官は27日、6月にCNNが主催したバイデン氏とトランプ氏の討論会と同じ条件で実施することについて、両陣営が合意したと述べた。つまり、1人の候補者が発言している間、相手のマイクの音声をオフとするほか、観客は入れないということになる。
小道具の使用は禁止され、2回のコマーシャルを挟む。
ハリス氏の陣営は、討論会中に両者のマイクをオンにしたままにする「ホットマイク」での開催を提案していた。
◎「第3の候補」は参加するのか
トランプ氏とハリス氏以外の「第3の候補」が加わる可能性は低い。討論会に参加するには、十分な数の州の投票用紙に記載され、ABCの基準を満たす4つの全国的な世論調査で少なくとも15%の支持を得る必要がある。
討論会への参加申し込みの期限は9月3日。
◎ハリス氏はどのようなパフォーマンスを示すのか
ハリス氏は勢いに乗って討論会に臨むだろう。8月22日に民主党全国大会が閉幕した後、同氏の陣営は、選挙戦を開始して以降に調達した政治献金が5億ドル以上に達したと発表した。
世論調査でも支持率が急上昇している。世論調査集計サイト「ファイブサーティエイト」によると、ハリス氏は3.5%ポイントリードしている。
ただ、最近選挙戦に参戦したばかりであり、詳細な政策を策定する時間があまりなかった。バイデン大統領の政策から離れる可能性があるのか、明確に示すことを避けている。
ハリス氏は、現政権を踏襲すると同時に、新世代の顔としてもアピールしようとしている。
◎トランプ氏の現在の様子は
ハリス氏が選挙戦に参戦して以来、トランプ氏はメディアの注目を集めようと奮闘している。ABCが偏向しているとして、一時は討論会に参加しない可能性を示唆していた。
◎討論会でのトピックは
選挙戦の残り75日間で政策を具体化するようハリス氏への圧力が高まっており、討論会から始まるかもしれない。
ハリス氏が既に発表した計画は、中間層減税、ウクライナと北大西洋条約機構(NATO)への支持、ガザ戦闘の停戦などだ。
トランプ氏は先週、ハリス氏の影に隠れる形だった1週間から抜け出すべく、税金と医療に関する計画を打ち出した。移民の国外追放や、関税引き上げによる世界貿易の再構築なども表明している。