ロシアがIAEA批判、原子力の安全性巡り「客観的」姿勢求める
8月28日、ロシア外務省は国際原子力機関(IAEA)に対し、原子力の安全性に関して「より客観的で明確な」姿勢を取るよう求めると表明した。写真はクルスク原発を視察するIAEAのグロッシ事務局長ら。27日撮影。ロシア国営原子力企業ロスアトム提供(2024年 ロイター)
[モスクワ 28日 ロイター] - ロシア外務省は28日、国際原子力機関(IAEA)に対し、原子力の安全性に関して「より客観的で明確な」姿勢を取るよう求めると表明した。前日にIAEAのグロッシ事務局長がロシア西部クルスク州にあるクルスク原子力発電所を視察したことを受けた。
クルスク州にはウクライナが越境攻撃を続けている。
グロッシ氏は周辺地域で戦闘が行われていることに言及し、「核事故が発生する恐れがある」と指摘。建屋に保護ドームがないため極めて脆弱だとし、現在はほぼ通常に近い状態で稼働しているものの、安全性を巡る状況は深刻になっているとの見方を示した。
ロシア国営通信社RIAによると、同省のザハロワ報道官はラジオインタビューで、IAEAにロシア寄りの姿勢を示すべきと求めているのではないとしつつ、「安全性を確保し、(ウクライナの)キーウ政権が皆を追い込んでいる破滅シナリオの展開を防ぐという目標に沿った事実」に言及すべきだとIAEAを批判した。