原油先物は小反落、リビア生産停止と中東情勢受けた上げ一服
8月27日、原油先物価格はアジア時間序盤の取引で小反落している。中東情勢を巡る緊張やリビアの石油生産停止による供給懸念を受けた上げが一服している。写真は石油精製所の貯蔵タンク。米カリフォルニア州 で2022年3月撮影(2024 ロイター/Bing Guan)
Colleen Howe
[北京 27日 ロイター] - 原油先物価格はアジア時間序盤の取引で小反落している。中東情勢を巡る緊張やリビアの石油生産停止による供給懸念を受けた上げが一服している。
0154GMT(日本時間午前10時54分)時点の北海ブレント先物は0.32ドル(0.39%)安の1バレル=81.11ドル、米WTI先物は0.36ドル(0.46%)安の77.06ドル。
原油市場は、米利下げ期待や週末のレバノンにおけるイスラエルとヒズボラの軍事攻撃による中東紛争拡大危機、リビアの生産停止などを背景に過去3営業日で急伸、WTIは7.6%、北海ブレントは7%、それぞれ上昇した。
国家分裂状態のリビアで東部トブルクを拠点とする勢力は26日、東部地域の油田を閉鎖し、生産と輸出を停止すると発表した。中央銀行の総裁人事を巡り、首都トリポリの暫定政権側と対立が生じていることが背景にある。
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアナリストは「イスラエルとヒズボラの衝突が激化する中、市場は引き続き神経質になっている。リビア東部政府が石油の生産と輸出を全て停止すると発表したことで、供給が途絶えるリスクが現実のものとなった」と指摘した。