国連、リビア中銀総裁人事巡る対立に懸念 各勢力の協議呼びかけ
国連リビア支援団(UNSMIL)は8月26日、リビア中央銀行の総裁人事を巡る各勢力の対立について「一方的な決定によりリビアの状況が悪化していること」に深い懸念を表明した。2022年3月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Carlo Allegri)
Ayman Werfali Adam Makary Enas Alashray
[トリポリ 27日 ロイター] - 国連リビア支援団(UNSMIL)は26日、リビア中央銀行の総裁人事を巡る各勢力の対立について「一方的な決定によりリビアの状況が悪化していること」に深い懸念を表明した。
声明で「UNSMILは政治的合意、適用法、中銀独立の原則に基づく合意に達するため、全ての関係勢力による緊急会議を招集している」と指摘した。これまでも、一方的決定の停止、油田に対する不可抗力条項の発動解除、エスカレーションと武力行使の停止、中銀職員の保護を求めている。
リビア経済は石油収入への依存度が高く、油田に不可抗力条項を発動し、主要な収入源を事実上断ち切る動きが続いてきた。
東部トブルクを拠点とする勢力は26日、東部地域の油田を閉鎖し、生産と輸出を停止すると発表した。中央銀行の総裁人事を巡り、首都トリポリの暫定政権側と対立が生じていることが背景。