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北朝鮮経済、23年は急回復 対中貿易など寄与=韓国推計

2024年07月26日(金)13時14分

韓国銀行(中央銀行)の推計によると、北朝鮮の2023年実質国内総生産(GDP)は3.1%増加し、16年以来の大幅な伸びとなった。写真は工場の着工式で演説する金正恩朝鮮労働党総書記。朝鮮中央通信が2月配信(2024年 ロイター)

Jihoon Lee

[ソウル 26日 ロイター] - 韓国銀行(中央銀行)の推計によると、北朝鮮の2023年実質国内総生産(GDP)は3.1%増加し、16年以来の大幅な伸びとなった。

新型コロナウイルス対策の国境管理が緩和され、中国との貿易が増加した。22年までは3年連続でマイナス成長となっていた。

韓国中銀の当局者は「経済制裁は続いているが、新型コロナ関連規制の緩和、対中貿易の伸び、良好な気象条件を受けて経済が成長した」と指摘した。

22年のGDPは0.2%、21年は0.1%、20年は4.5%、それぞれ縮小していた。

当局者は「専門家の多くは23年の回復を一時的と分析しているが、中国との貿易がさらに増加する可能性やロシアとの経済協力拡大など前向きな要素もある」と述べた。

中銀によると、23年貿易額のうち対中国が98.3%を占めた。

貿易額は74.6%増の27億7000万ドル。輸出は104.5%、輸入は71.3%、それぞれ増加した。

鉱工業生産は4.9%増と7年ぶりの高い伸びで、金属製品などが主導。住宅事業の増加を背景に、建設部門は8.2%増と02年以来の伸び率を記録した。農業部門は1.0%増。

1人当たりの実質国民総所得(GNI)は159万ウォン(1147.56ドル)で、韓国の3.4%と推定した。

北朝鮮は公式統計を発表していないため、韓国中銀の推計は最も信頼できるデータの一つとみられている。

ロイター
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