訪中のウクライナ外相、王毅氏と会談 「ロシアと対話の用意ある」
7月24日、 中国を訪問中のウクライナのクレバ外相(写真)は、広州市で中国の王毅外相と3時間以上にわたって会談した。ベルリンで6月撮影(2024年 ロイター/Nadja Wohlleben)
[キーウ/北京 24日 ロイター] - 中国を訪問中のウクライナのクレバ外相は24日、広州市で中国の王毅外相と会談した。クレバ氏は、主権と領土保全が完全に尊重されるなら、和平に向けてロシア側と対話する用意があると述べた。
ウクライナ外務省が発表したビデオ演説でクレバ氏は、自国の参加なしにはいかなる合意も達成できないと改めて述べた。現時点でロシアには誠意を持って交渉する用意がないとも指摘した。
「私は断固として守らなければならない二つの原則を強調した。第一に、ウクライナ抜きでウクライナに関する合意はあり得ないということだ」とし、「第二に、ウクライナの主権と領土保全を全面的に尊重すること。この二つの原則が守られれば我々はいかなる議論にも参加し、いかなる解決策も模索することができる」と語った。
クレバ氏は2022年2月のロシアのウクライナ侵攻以降、中国を訪れた最高位のウクライナ政府当局者。
中国は、ロシアのウクライナ侵攻に関して中立の立場を取っているが、2022年にロシアが侵攻する数日前に同国との「制限のない」協力関係を宣言し、直近では5月にプーチン大統領と会談している。
中国外務省の報道官は定例会見で、両者は二国間関係の構築に長期的な視点を持つ必要性を強調し、中国は「ウクライナからの食糧輸入を拡大し続ける」と述べた。また、中国はウクライナの人道状況を懸念していると語った。
中国とブラジルは5月にウクライナ危機の政治解決に向けた6項目の共同和平提案を発表し、当事者双方が承認する和平会議の開催を支持すると述べた。