米コロラド州、生乳を毎週検査へ 鳥インフル拡大阻止で
7月23日、米西部コロラド州は、高病原性鳥インフルエンザ(H5)感染の拡大に歯止めをかけるため乳牛を飼育する州内酪農家に生乳を毎週検査することを新たに義務付けた。2023年1月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)
Tom Polansek
[シカゴ 23日 ロイター] - 米西部コロラド州は、高病原性鳥インフルエンザ(H5)感染の拡大に歯止めをかけるため乳牛を飼育する州内酪農家に生乳を毎週検査することを新たに義務付けた。州の獣医マギー・ボールドウィン氏が23日、ロイターの取材で語った。
今月、州内のある酪農場で、全米でこれまでで最大のヒト集団感染が発生したことを受け、感染を拡大させる可能性がある他の酪農場や養鶏場を特定するのが狙いという。感染拡大が判明した場合、同州はウイルス封じ込めの追加措置に踏み切る方針だ。
また、同氏によると、ウイルス感染が鶏やヒトに加え、乳牛の間でも広がっていることから、農務省の疫学特別対策班が今週現地入りした。原因解明作業に加わり、酪農場間のどのような経路でウイルスが拡散する可能性があるのか調査する。
農場労働者や車両はウイルスを運んでしまう恐れがあり、同州は毎週の生乳検査を義務付けたことで同省対策班と足並みをそろえた。
国内データによると、米国で乳牛への感染拡大が起きた3月下旬以降、コロラド州では47の乳牛群で感染が確認され、そのうち約60%が過去1カ月間で検出された。全国的には今春以降、13州で約168乳牛群の感染が報告されている。