インド政府債務の積極的削減はソブリン格付けにプラス=ムーディーズ
7月23日、インドは2025―26年度にかけて妥当な財政赤字目標を設定したが、政府債務を積極的に削減すればソブリン格付けの面でプラスに働く――。写真は米ニューヨークのマンハッタンで2021年11月撮影(2024 ロイター/Andrew Kelly)
Siddhi Nayak
[ムンバイ/ニューデリー 23日 ロイター] - インドは2025―26年度にかけて妥当な財政赤字目標を設定したが、政府債務を積極的に削減すればソブリン格付けの面でプラスに働く――。ムーディーズのソブリンリスク担当アソシエート・マネジングディレクター、ジーン・ファン氏が23日、ロイターのインタビューでこう指摘した。
ファン氏は、インドの歳入は利払い費に回される比率が「非常に高い」ので、経済成長促進という面で財政の寄与が乏しいと主張し、同じ格付けの他国と比べて公的債務が多いと付け加えた。
さらに「債務水準の削減でもっと踏み込めば、われわれがインドの全体的な信用力を見る上で明るい要素になるのは確かだ」と語った。
ムーディーズは昨年8月、インドのソブリン格付けを投資適格級最下位の「Baa3」に据え置き、格付け見通しは「安定的」を維持した。
ファン氏は、インド政府がこの日発表した来年3月までの年度の予算案については、インフラ支出の政府目標は「建設的」だが、そうした支出がより大きな民間の投資を呼び込む機会を生み出すことが重要になるとの見方を示した。