仏大統領、左派の首相候補案退ける 五輪後の新政権樹立視野
フランスのマクロン大統領は23日、現政権が8月中旬まで暫定政権としてパリ五輪の円滑な運営に注力し、その後、新首相の指名を検討すると述べた。22日撮影(2024年 ロイター/Michel Euler)
Michel Rose Geert De Clercq
[パリ 23日 ロイター] - フランスのマクロン大統領は23日、現政権が8月中旬まで暫定政権としてパリ五輪の円滑な運営に注力し、その後、新首相の指名を検討すると述べた。
7月上旬のフランス国民議会(下院)総選挙後初のインタビューで、自身が率いる中道の与党連合の敗北を認めた一方、新首相指名に向けた左派連合の取り組みを退けた。
総選挙で最多議席を獲得した左派連合「新人民戦線(NFP)」はこの日、金融犯罪を専門とするルーシー・カステッツ氏を首相候補として提案した。
だが、マクロン氏はインタビューでカステッツ氏について問われると、問題は誰が候補かではなく、国民議会でどの多数派が浮上できるかだと答え、「8月中旬までは物事を変更する状況にない。無秩序を生み出すからだ」と語った。
左派連合は新首相の提案を模索する一方、他の政治勢力との取引を拒否しており、多数派政権形成に十分な議席を確保していない。
憲法では大統領が首相指名権限を持つため、左派連合はマクロン氏に特定候補を指名させることはできない。マクロン氏は各政党に対し、幅広い勢力による連立形成に取り組むよう呼びかけた。