ガザ南部に避難命令、イスラエル軍の攻撃で少なくとも37人死亡
7月22日、パレスチナ自治区ガザの保健当局は、イスラエルの攻撃により南部ハンユニスの東部地域で少なくとも16人が死亡したと発表した。写真は攻撃を受けたハンユニスのキャンプ。18日撮影(2024年 ロイター/Hatem Khaled)
Nidal al-Mughrabi Ari Rabinovitch Hatem Khaled
[カイロ/エルサレム/ガザ 22日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザの保健当局は22日、イスラエルの攻撃により南部ハンユニスの東部地域で少なくとも37人が死亡したと発表した。イスラエルはこの地域から新たな攻撃があったとして一部の地区に避難命令を出した。
イスラエル軍は避難を容易にし住民を戦闘地域から遠ざけるために、アルマワシの人道支援地区の境界を調整していると説明した。
パレスチナの保健当局によると、イスラエル軍はハンユニスの東に位置するバニスハイラなどを戦車で砲撃したほか、空爆も実施。ガザの保健省によると死者には子供や女性もが含まれており、多数が負傷している。
パレスチナ当局によると、対象地域には約40万人が居住。イスラエル軍の攻撃開始前に避難する十分な時間はなかったとしている。
イスラエル軍はハンユニスの東部地域への攻撃について現時点でコメントしていない。
また、イスラム組織ハマスの報道部門によると、イスラエル軍は多くの民間人が避難しているガザ中部デイルアルバラでも空爆を実施。被害を受けたアル・アクサ病院でジャーナリスト1人が死亡した。これにより、イスラエル軍の攻撃で死亡したパレスチナ人ジャーナリストは153人になったという。
イスラエル軍は避難命令について、パレスチナ側による新たな攻撃が理由で、ハンユニス東部からロケット弾が発射されたと指摘した。パレスチナ側によると、避難命令には医療機関は含まれていない。
ハンユニスのナセル病院の関係者は多数の負傷者が運ばれてきたため、住民に献血を呼びかけた。ロイターの映像には、女性や子供を含む負傷者が救急車や自家用車で病院に到着する様子が映っている。