英のリーブス新財務相、経済成長実現に意欲 「無駄にする時間ない」
英国のリーブス財務相(写真)は8日、経済成長を実現するため、住宅建設の促進やインフラ事業の障害解消、民間投資呼び込みを新たな「国家ミッション」の一環に位置付ける方針を明らかにした。(2024年 ロイター/Jonathan Brady)
Alistair Smout Kylie MacLellan
[ロンドン 8日 ロイター] - 英国のリーブス財務相は8日、経済成長を実現するため、住宅建設の促進やインフラ事業の障害解消、民間投資呼び込みを新たな「国家ミッション」の一環に位置付ける方針を明らかにした。
先週の総選挙で圧勝して14年ぶりに政権を握った労働党のスターマー首相とリーブス氏は週末、根深い課題に迅速に対応するため最初に取り組む内容に関して一致した。
英国初の女性財務相となったリーブス氏は「一夜にして事態を好転させることはできない。私たちは悲惨な状況を引き継いでいる。無駄にしている時間はない」と述べた。
リーブス氏は、自治体の義務的な住宅建設目標を復活させることや企画担当官増員のための予算措置、インフラ事業承認の迅速化、未解決の計画決定を優先化することについて言及した。
また、グリーンエネルギー分野を強化するために、政府が大規模プロジェクトを評価管理して開発を加速することや、陸上風力発電所の実質禁止を取りやめると述べた。
新政権は労働者の主な税金を上げないという公約を破らずに、公共サービスへの支出を増やすために成長を促進するという厳しい課題に直面している。
リーブス氏は「難しい決断はこれまでの14年間、避けられたり先送りされたりしてきた」と述べ、地元から事業に対する反対があっても、成長回復のため難しい決断を下すことをいとわないとする決意も示した。
リーブス氏はこのほか、夏の議会休会前に保守党政権時代に積み残された歳出に関するリポートをとりまとめて発表した上で、年内に税と予算を全面的に組み立てるとの考えを明らかにした。