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キーウ小児病院にミサイル、全土で41人死亡 ロシアが大規模攻撃

2024年07月09日(火)11時18分

ウクライナ当局によると、8日昼間に首都キーウ(キエフ)など各地でロシアのミサイル攻撃があり、全国で少なくとも民間人36人が死亡した。写真はキーウの小児病院(2024年 ロイター/Gleb Garanich)

Olena Harmash Max Hunder

[キーウ/国連 8日 ロイター] - ウクライナで8日、首都キーウ(キエフ)など各地でロシアのミサイル攻撃があり、全土で少なくとも41人が死亡した。キーウでは小児病院が大きな被害を受け、戦争犯罪に当たるとの非難も出ている。

内務省によると、中部クリブイリフ、中部ドニプロ、東部の2都市も被害を受けた。

ゼレンスキー大統領はキーウの小児病院や産科病院のほか、保育所やビジネス施設、住宅など100棟以上の建物に被害が出たと投稿した。

政府は侵攻開始以降で最悪の空爆の一つだとし、9日を服喪の日とした。

空軍は飛来したミサイル38発のうち30発を撃墜したとしている。

ロイターが入手した動画には、小児病院に向かってミサイルが落下し、その後大きな爆発が起こる様子が映っている。ウクライナ保安庁はこのミサイルをKh─101巡航ミサイルと特定した。

軍当局によると、キーウでは子ども3人を含む27人が死亡、82人が負傷した。クリチコ市長は2022年2月の全面侵攻開始以来、最も大規模な攻撃の一つだと述べた。市内では変電所3カ所と電力網も被害を受けた。

ドニプロペトロフスク州では11人の死亡が確認され、68人が負傷したと州当局が発表。東部ドネツク州ポクロフスクでは工業施設にミサイルが直撃し、3人が死亡した。

ロシア国防省はこの日の攻撃について、ウクライナの防衛産業施設や航空基地などを攻撃したと発表した。

<国連安保理、9日に会合>

ゼレンスキー氏は訪問先のポーランドで、西側諸国に断固たる対応を取るよう呼びかけた上で、ロシアに報復すると表明した。

北大西洋条約機構(NATO)が9─11日に米ワシントンで開く首脳会議にはゼレンスキー氏も出席するとみられている。

国連のグテレス事務総長は、小児病院を含む医療施設への攻撃は「衝撃的」と強く非難。外交筋によると、国連安全保障理事会は米英、フランス、エクアドル、スロベニアの要請で9日午前に会合を開く。

ウクライナの検事総長は国際刑事裁判所(ICC)のカーン主任検察官と今回の攻撃について協議したと表明。ICCと証拠を共有するという。

ロイター
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