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米民主、バイデン氏擁護に奔走 党内の候補交代論退け

2024年06月29日(土)02時57分

米大統領選に向けて27日に行われたテレビ討論会でのバイデン大統領の精彩を欠くパフォーマンスを受け、党内から候補者の交代が必要かもしれないとの見方が出る中、バイデン氏側近の民主党員は28日、バイデン氏の擁護に奔走した。6月27日撮影(2024年 ロイター/Marco Bello/File Photo)

[ワシントン 28日 ロイター] - 米大統領選に向けて27日に行われたテレビ討論会でのバイデン大統領の精彩を欠くパフォーマンスを受け、党内から候補者の交代が必要かもしれないとの見方が出る中、バイデン氏側近の民主党員は28日、バイデン氏の擁護に奔走した。

バイデン現大統領と共和党のトランプ前大統領は27日、初のテレビ討論会に臨み、経済や中絶、移民などを巡って応酬。序盤のバイデン氏は時折声がかすれ、言葉に詰まる場面もあり、ある大口献金者はバイデン氏のパフォーマンスは「失格」で、8月の党大会を前に同氏に撤退を求める声が再び高まるだろうと述べた。

米民主党のハキーム・ジェフリーズ下院院内総務は、バイデン氏に民主党候補としてまだ信頼を置いているかとの記者からの質問に対し、直接的な回答を避けた上で「候補者を支持する。上院の民主党多数派を支持する。11月に下院を奪還するために全力を尽くす」と述べた。

同じく民主党のジム・マクガバン下院議員は記者団に対し「素晴らしい討論会だったと思ったと言ったら嘘になる」と指摘。民主党が別の候補者を検討するタイミングかとの質問には「まだ結論は出ていない」と答えた。

バイデン陣営は27─28日に1400万ドルを集めたと発表。27日夜の討論会直後の1時間で過去最高の資金調達を記録したとした。

バイデン陣営幹部のミッチ・ランドリュー氏はCNNで、候補者交代は「起こりそうにない」と断言。バイデン氏の他の側近らは匿名で、民主党候補としてのバイデン氏の正式指名が脅かされるとは思わないとした。

民主党のナンシー・ペロシ元下院議長は記者団に対し、民主党に新たな大統領候補は必要ないと考えていると語った。

民主党の有力な候補者となり得るカリフォルニア州のニューサム知事も候補者がバイデン氏から代わる可能性を否定。ペンシルベニア州のシャピロ知事は民主党員に対し心配しないよう呼びかけた。

討論会後、バイデン氏はジョージア州アトランタのレストラン「ワッフル・ハウス」で記者団に対し、自身のパフォーマンスに懸念はないとし、「うそつきと討論するのは難しい」と語った。

バイデン氏は28日、ノースカロライナ州ローリーでの集会に参加した後、ニューヨークに向かい、資金集めと性的少数者(LGBT+)の権利擁護活動の引き金となった1969年の「ストーンウォールの反乱」を記念する記念碑の公開式典に出席する予定。

一方、トランプ氏は28日にバージニア州で集会を開く。

ロイター
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