ニュース速報
ワールド

イラン大統領選、28日投票 大幅な政策変更ない見通し

2024年06月28日(金)11時51分

 6月28日、イランでは現職のライシ大統領がヘリコプター事故で死亡したことに伴う大統領選の投票が28日に行われる。写真は故エブラヒム・ライシ大統領と大統領候補者の写真を載せた看板。イランのテヘランで17日撮影、提供写真(2024 ロイター/WANA)

Parisa Hafezi

[ドバイ 28日 ロイター] - イランでは現職のライシ大統領がヘリコプター事故で死亡したことに伴う大統領選の投票が28日に行われる。最終的に4人が選挙戦に残っているが、いずれの候補も最高指導者ハメネイ師を信望しており、選挙結果によって政策が大きく変わることはなさそうだ。ただ、85歳と高齢で35年間にわたり実権を握ってきたハメネイ師の後継問題に影響する可能性がある。

集計が手作業で行われるため開票結果の正式な発表まで2日ほどかかる見込みだが、暫定データはもっと早く公表される。1回目の投票で過半数を得票した候補がいない場合、正式結果発表後の最初の金曜日に上位2候補による決選投票が行われる。

候補者4人のうち3人は保守強硬派で1人が改革派。保守強硬派としてはジャリリ最高安全保障委員会元事務局長やガリバフ国会議長らが出馬。改革派のペゼシュキアン元保健相は西側との緊張緩和や経済改革、社会の自由化などを訴えている。

大統領選に正式に出馬するには厳しい審査を通過する必要があり、市民の間では不満が高まっている。特に若者層の間で政治面や社会面の制約に対するいらだちが強まっており、投票率はこの4年間で急激に低下。選挙制度の正当性が揺らいでいるとの指摘もある。ライシ氏が選出された2021年の大統領選は投票率が41%にとどまった。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

中国、レアアース「国家に帰属」と条例に明記 供給網

ビジネス

中国6月PMI、製造業は2カ月連続50割れ 非製造

ワールド

イラン大統領選、7月5日に決選投票 改革派と保守強

ワールド

米石油・ガス掘削リグ稼働数、21年12月以来の低水
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:小池百合子の最終章
特集:小池百合子の最終章
2024年7月 2日号(6/25発売)

「大衆の敵」をつくり出し「ワンフレーズ」で局面を変える小池百合子の力の源泉と日和見政治の限界

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着たのか?...「お呼ばれドレス」5選
  • 3
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」...滑空爆弾の「超低空」発射で爆撃成功する映像
  • 4
    「地球温暖化を最も恐れているのは中国国民」と欧州…
  • 5
    メーガン妃が「王妃」として描かれる...波紋を呼ぶ「…
  • 6
    女性判事がナイトクラブで大暴れ! 胸が見えてもお構…
  • 7
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セク…
  • 8
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地.…
  • 9
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 10
    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    爆破され「瓦礫」と化したロシア国内のドローン基地...2枚の衛星画像が示す「シャヘド136」発射拠点の被害規模
  • 3
    ミラノ五輪狙う韓国女子フィギュアのイ・ヘイン、セクハラ疑惑で3年間資格停止に反論「恋人同士だった」
  • 4
    ガチ中華ってホントに美味しいの? 中国人の私はオス…
  • 5
    「大丈夫」...アン王女の容態について、夫ローレンス…
  • 6
    キャサリン妃は「ロイヤルウェディング」で何を着た…
  • 7
    衛星画像で発見された米海軍の極秘潜水艇「マンタレ…
  • 8
    貨物コンテナを蜂の巣のように改造した自爆ドローン…
  • 9
    ロシア軍部隊を引き裂く無差別兵器...米軍供与のハイ…
  • 10
    ウクライナ戦闘機、ロシア防空システムを「無効化」.…
  • 1
    中国を捨てる富裕層が世界一で過去最多、3位はインド、意外な2位は?
  • 2
    ラスベガスで目撃された「宇宙人」の正体とは? 驚愕の映像が話題に
  • 3
    ニシキヘビの体内に行方不明の女性...「腹を切開するシーン」が公開される インドネシア
  • 4
    ウクライナ水上ドローンが、ヘリからの機銃掃射を「…
  • 5
    「世界最年少の王妃」ブータンのジェツン・ペマ王妃が…
  • 6
    接近戦で「蜂の巣状態」に...ブラッドレー歩兵戦闘車…
  • 7
    新型コロナ変異株「フラート」が感染拡大中...今夏は…
  • 8
    ヨルダン・ラジワ皇太子妃の「マタニティ姿」が美しす…
  • 9
    早期定年を迎える自衛官「まだまだやれると思ってい…
  • 10
    我先にと逃げ出す兵士たち...ブラッドレー歩兵戦闘車…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中