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北朝鮮、初の「戦術核攻撃潜水艦」を進水 6日の式典に金氏出席

9月8日、北朝鮮は新たな戦術核攻撃潜水艦を進水させ、金正恩朝鮮労働党総書記が進水式に出席した。写真はKCNAが配信した、進水式に出席する金総書記(2023年 ロイター)
Josh Smith Soo-hyang Choi
[ソウル 8日 ロイター] - 北朝鮮は同国初の「戦術核攻撃潜水艦」を進水させ、朝鮮半島と日本の間の海域をパトロールする艦隊に配属させた。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が8日に伝えた。
KCNAによると、6日の進水式に出席した金正恩朝鮮労働党総書記は、海軍の核武装は緊急の課題だと述べ、戦術核兵器を搭載した水中・水上艦艇を海軍にさらに配備することを約束した。
金総書記は、北朝鮮の歴史上の人物にちなんで命名されたこの潜水艦について「海軍力の核心的な水中攻撃手段の一つ」として戦闘任務を遂行すると述べた。
また、既存の潜水艦を核兵器搭載が可能な攻撃潜水艦に造り替えるほか、原子力潜水艦の建造をさらに推進する方針を示した。
金氏は「海軍の急速な発展を遂げることが優先事項であり、このところの敵の攻撃的な動きと軍事活動を踏まえると先送りはできない」と強調。米国と韓国が念頭にあるとみられる。
アナリストによると、今回の潜水艦はソ連時代のロメオ級潜水艦を改造したものとみられ、これは北朝鮮が1970年代に中国から入手し、国産化を始めたものだ。発射管ハッチが10カ所ある設計から、弾道ミサイルや巡航ミサイルで武装している可能性が高いという。
ただ、ワシントンで「38ノース」プロジェクトに携わる元米政府の兵器専門家、バン・バン・ディーペン氏は、このような兵器は北朝鮮のより強固な陸上核戦力にとってあまりプラスにならないとの見方を示した。同国の潜水艦は戦争になればそれほど長く生き残れないかもしれないとし、「あまり意味がないと思う」と述べた。
新型潜水艦がどのようなミサイルを搭載するかは不明。北朝鮮は、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)や、潜水艦から発射可能な巡航ミサイルをたびたび試射している。
北朝鮮がこのようなミサイルに搭載可能な小型化した核弾頭を完全に開発したかどうかも不明だ。アナリストによれば、同国が核実験を再開した場合、小型核弾頭の完成が重要な目標になる可能性が高い。
韓国の元潜水艦艦長であるチェ・イル氏は「戦術」潜水艦という呼称に触れ、米本土に届くSLBMではなく、韓国や日本など域内の目標を攻撃できる小型で短距離のSLBMや潜水艦発射巡航ミサイル(SLCM)を搭載していることを示唆している、と語った。
北朝鮮は潜水艦を多数保有するが、ミサイル発射には弾道ミサイル潜水艦「8.24英雄」のみが使用されてきたと考えられている。
ミサイル防衛擁護同盟(MDAA)の上級研究員であるタル・インバー氏は、新型潜水艦の艦橋には弾道ミサイルと巡航ミサイルの両方を搭載するスペースがあるようだと分析。「この潜水艦がミサイルを発射するのを目にする日もそう遠くはない」とX(旧ツイッター)に投稿した。