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インド中銀が0.25%利上げ、6会合連続 追加引き締め示唆

2月8日、インド準備銀行(中央銀行)は、主要政策金利のレポレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げて6.50%とすることを決定した。写真は同行のロゴ。ニューデリーで2018年11月撮影(2023年 ロイター/Altaf Hussain)
[ムンバイ 8日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は8日、主要政策金利のレポレートを25ベーシスポイント(bp)引き上げて6.50%とすることを決定した。利上げは6会合連続で、市場の予想通りだった。
ただ中銀は、コアインフレ率が高止まりしているとして、市場の予想に反し追加の引き締めを示唆した。
政策スタンスは引き続き緩和解除が焦点になるとした。
インドでは小売物価上昇率にピークの兆しが見られているものの、コアインフレは高止まりしている。
中銀は昨年5月以降、計250bpの利上げを実施しており、アナリストの間では今回が現在の引き締めサイクルで最後の利上げになるとの見方が多かった。
今回の決定では金融政策委員会メンバーの6人のうち4人が利上げを支持した。
ダス総裁は、コアインフレ率が高止まりしているとし、追加の政策調整が正当化されると主張。「コアインフレ、基調インフレの粘着性は懸念要因だ。インフレの決定的な鈍化が必要だ」と述べた。
「消費者物価指数(CPI)総合指数の上昇率を抑制する決意が今後も揺らいではならない」とも語った。
2月1日の予算案発表前に実施されたロイター調査では、エコノミスト52人中40人が25bpの利上げを予想。12人は据え置きを予想していた。
ダス総裁は、インフレ調整後の実質金利が新型コロナウイルス流行前の水準をなお下回っていると指摘。流動性についてはコロナ流行時の水準を下回っているが、依然として余剰があると述べた。
12月のCPI上昇率は5.72%で、前月の5.88%から鈍化。中銀の許容レンジ(2─6%)上限を2カ月連続で下回った。
ただ食品・燃料を除くコアインフレ率は6.1%で高止まりしている。
コタック・マヒンドラ・バンクのチーフエコノミストは「今後はインフレの鈍化が始まり、実質金利が近く新型コロナ前の水準に近づくだろう。このため、追加利上げの必要性は引き続き限られている。4月に政策スタンスが修正され、長期間利上げが停止されるだろう」と述べた。
ダス総裁は「世界経済の見通しは数カ月前ほど厳しくないようだ。主要国の成長見通しは改善しており、インフレも主要国で依然目標を大きく上回っているが、鈍化傾向にある。状況は流動的で不透明だ」と述べた。
INGのエコノミストは「一部のインフレ指標が6%を下回り、数カ月その水準を維持するという形でインフレの脅威が低下するまでは、追加利上げの可能性を排除できないと考えるのが妥当のようだ」と指摘。
「このため、当社は予想を修正する。追加の25bp利上げがあり、政策金利のピークは6.75%になる。利下げ時期は来年以降にずれ込むだろう」と述べた。
キャピタル・エコノミクスも、4月の25bp利上げの可能性は明らかだと指摘。ただ1月と2月のインフレ統計に大きく左右されるとの見方を示した。