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ロシア、ウクライナ主要都市にミサイル100発 撤退加速の兆しも

2022年11月16日(水)03時19分

ロシア軍は15日、ウクライナ南部ドニエプル川からの撤退加速の兆候を見せる一方、ウクライナの各都市にミサイル攻撃を行った。13日撮影(2022年 ロイター/Valentyn Ogirenko)

[キーウ(キエフ)/ヘルソン(ウクライナ)/ワシントン/ロンドン 15日 ロイター] - ロシア軍は15日、ウクライナ南部ドニエプル川からの撤退加速の兆候を見せる一方、ウクライナの各都市にミサイル攻撃を行った。

今回のミサイル攻撃は約9カ月間におよぶウクライナ侵攻で最も激しいもので、主要な約10都市で空襲警報が鳴り響き、爆発が発生。ウクライナ空軍の報道官によると、ロシア軍は夕方までにウクライナに約100発のミサイルを発射したという。

ウクライナのゼレンスキー大統領は、ミサイルの主な標的はこれまでと同様、エネルギーインフラだと指摘。このような攻撃は、ロシア軍に対する反攻の決意を固めるだけだとした。

首都キーウ(キエフ)では、5階建てのアパートから出火。当局によると、2棟のうち1棟が攻撃されたという。市長は1人の死亡が確認され、キーウの半分が停電に見舞われていると述べた。

このほか、西部のリビウやジトーミル、南部のクリブイリフ、東部のハリコフなどで攻撃や爆発が報告された。地元当局は攻撃により電力供給が停止したと発表した。

米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)は15日、ロシアによるミサイル攻撃を強く非難。首都などの住宅を攻撃したもようと述べた。

英国のクレバリー外相も同日、ミサイル攻撃はプーチン大統領の弱さを示しているとした。

こうした中、ウクライナ南部ヘルソン州の第2の都市ノバ・カホフカで、ロシアが設置した行政機関に務める職員が戦闘を理由に数千人の住民とともに避難したと、ロシア設置の行政機関が発表した。

ゼレンスキー大統領は15日、インドネシアで開催されている20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)でビデオ演説し、「今こそロシアの破壊的な戦争を止めなければならないし、止められると確信している」と指摘。戦争は「国連憲章と国際法に基づき、正当に」終結させるべきだと述べた。

ロイターが15日に確認したG20首脳会議の首脳宣言草案によると、ウクライナでの戦争を「大半の」メンバーが強く非難し、戦争が世界経済の脆弱性を深刻化させていると強調した。ウクライナを巡るこの文言にロシアが反対したことを示唆している。

ロイター
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