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中国の凍結預金払い戻しへ、抗議受け河南省当局が肩代わり

中国河南省の当局は11日、地元銀行の預金が凍結された問題で、銀行に代わり顧客に預金を払い戻すと発表した。写真は凍結に抗議する人々。7月10日、河南省鄭州市で撮影(2022年 ロイター)
[北京 11日 ロイター] - 中国河南省の当局は11日、地元銀行の預金が凍結された問題で、銀行に代わり顧客に預金を払い戻すと発表した。週末には預金凍結に対する抗議活動が展開される異例の事態となっており、預金者の不安を和らげる狙いがある。
同省の銀行保険監督当局と金融監督当局の共同発表文によると、払い戻しは15日から複数回に分けて行う。
10日には中国人民銀行(中央銀行)鄭州支店の前に約1000人が集結し、預金凍結への対応を求めて抗議活動を行った。
同省の複数の銀行は4月に一般市民の預金を凍結。中国メディアは凍結額は15億ドルに上る可能性もあると報じていた。詐欺の疑いがあるとして捜査が行われている。
10日の微信(ウィーチャット)投稿によると、地元警察はこの問題で複数の容疑者らを拘束し、関連の資金を凍結。容疑者はグループ企業を介して省内の複数の銀行を事実上の管理下に置いていた。
この犯罪集団は第3者の金融商品プラットフォームや自分たちで立ち上げた企業を使い、預金を集めたり金融商品を販売していた。その上で架空の融資を組んで資金を違法に移動したという。