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豪NSW州、オミクロン派生型に警戒 「4─6週間で感染倍増も」

3月14日、オーストラリア当局は、感染力の強い新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「BA.2」の広がりが懸念される中、ワクチン追加接種(ブースター接種)の遅れが新たな感染の波を引き起こす恐れがあると警告した。写真はNSW州シドニーで昨年10月撮影(2022年 ロイター/Loren Elliott)
[シドニー 14日 ロイター] - オーストラリア当局は14日、感染力の強い新型コロナウイルスのオミクロン株派生型「BA.2」の広がりが懸念される中、ワクチン追加接種(ブースター接種)の遅れが新たな感染の波を引き起こす恐れがあると警告した。
豪州では、オミクロン株の最初の流行時に記録的な感染者数と入院者数を記録したが、この6週間で落ち着きを取り戻しており、ほとんどの州では社会的距離規制を緩和。屋内でのマスク着用義務を緩め、企業は従業員にオフィスへの復帰を求めている。
こうした中、人口が最も多いニューサウスウェールズ(NSW)州のハザード保健相は14日のABCの番組で、オミクロン派生型が優勢になり、1日の感染者数が今後4─6週間で倍増する可能性があると発言。「より多くの人々が病院に入院し、より多くの人々が悲しい死を迎える可能性がある」と語った。
国内では14日正午までに約2万人の新規感染者が報告され、死者は4人報告されている。2州がまだ未報告だ。パンデミック(世界的大流行)開始以来では累計で、310万人以上の感染者と5590人の死者が記録されている。
公式データによると、オーストラリアの人口2500万人の3分の1が住むNSW州では、16歳以上の57%強がワクチンの3回目の接種を受け、全国平均の65%を下回っている。2回接種を受けたのは約95%。
人口800万人の同州で、ブースター接種の対象だが受けていないのは現在200万人以上。保健相は「ある程度の混乱はある」と述べた。