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トルコ副首相「市場懸念に対応」、ムーディーズが格下げ方向で見直し
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6月2日、トルコのシムシェキ副首相は、政策措置を通じて金融市場の懸念に対応していると強調した。写真は2015年12月撮影(2018年 ロイター/Umit Bektas)
[イスタンブール 2日 ロイター] - トルコのシムシェキ副首相は2日、政策措置を通じて金融市場の懸念に対応していると強調した。これより先、格付け会社ムーディーズはトルコの格付けを格下げ方向で見直すと発表し、フィッチはトルコの銀行について、将来の格下げの可能性を示す「ウォッチ・ネガティブ」に指定した。
シムシェキ副首相はツイッターで、金融政策を引き締め、簡素化し、マクロプルデンシャルな措置を導入したと説明。ポリシーミックスの一段の強化に取り組んでおり、支出削減を通じて財政政策を引き締めるとした。
通貨リラ
ムーディーズは1日、トルコの経済運営を巡る懸念や投資家の信頼感の低下を挙げ、同国の格付け「Ba2」を格下げ方向で見直すと発表した。ムーディーズは3月に格付けを「Ba2」に引き下げていた。
ムーディーズは「純資本流入に深く依存する国にとって、投資家心理の悪化は大きな課題となる」と指摘。当局が国内の経済構造問題に完全に対応できていないとした。
またフィッチは、トルコの銀行25行の格付けを「ウォッチ・ネガティブ」に指定すると発表。これにはヤピ・クレディ・バンク
フィッチは「ウォッチ・ネガティブ」指定について、銀行の業績、資産内容、また大半の場合、最近の市場のボラティリティー上昇を受けた流動性などに対するリスクを反映した、と説明した。
一方トルコ国営のアナトリア通信によると、ゼイベクジ経済相は、ムーディーズとフィッチの発表は性急かつ意図的で、トルコ市場の投機筋を支援したと述べた。トルコの銀行の資本などを巡る懸念や問題はないとの見解を示した。