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米鉄鋼・アルミ関税、EUとの協議進展せず 月末の期限控え
5月30日、米国が欧州連合(EU)に発動を予定する鉄鋼・アルミニウム輸入関税の猶予期限を今月末に控え、双方の代表が30日、パリで会談したが、協議に進展はなかったもようだ。写真はアルミニウムのコイル。フランス東部で4月撮影(2018年 ロイター/Vincent Kessler)
[パリ 30日 ロイター] - 米国が欧州連合(EU)に発動を予定する鉄鋼・アルミニウム輸入関税の猶予期限を今月末に控え、双方の代表が30日、パリで会談したが、協議に進展はなかったもようだ。
EU側の高官はこの日、ロス米商務長官と相次いで会談した。フランスの大統領顧問は米関税導入の「公算はかなり高い」と指摘。欧州委員会は、米国がEUからの輸出を制限する何らかの措置を導入する見込みとのマルストローム委員(通商担当)のコメントに触れた。
ルメール仏財務相とアルトマイヤー独経済相は記者団に、「米大統領の決定がいかなるものでも、われわれは結束して対応し、解決する用意がある」と述べた。
欧州首脳は先に、米政府がEUへの関税を恒久的に免除するなら、米製品の市場開放について協議を開始することで合意している。
一方、ロス米商務長官は、米国が欧州連合(EU)域内から輸入される鉄鋼とアルミニウムに関税を適用したとしても、米国とEUはなお市場開放について交渉することが可能との認識を示した。
ロス長官は経済協力開発機構(OECD)のパネルに出席し、「関税があってもなくても交渉は可能だ。EUがわれわれに課している関税はたくさんある。関税があるという理由だけで話し合えないということはない」と述べた。