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米共和党大会、正副大統領候補を正式指名 トランプ氏本選へ

2016年07月20日(水)14時48分

 7月19日、米共和党大会は2日目、実業家のドナルド・トランプ氏を共和党の大統領候補として正式に指名した。副大統領候補としては、インディアナ州知事のマイク・ペンス氏(写真左)を正式指名した。写真はニューヨークで16日撮影(2016年 ロイター/Carlo Allegri)

[クリーブランド 19日 ロイター] - 米共和党大会は2日目の19日、実業家のドナルド・トランプ氏(70)を共和党の大統領候補として正式に指名した。副大統領候補としては、インディアナ州知事のマイク・ペンス氏(57)を正式指名した。

トランプ氏は1725人の代議員を獲得し、指名に必要な過半数(1237人)を上回った。民主党の候補指名が確定しているヒラリー・クリントン前国務長官(68)と11月8日の本選で対決する。

クリントン氏はツイッターで「たった今、ドナルド・トランプが共和党の候補になった」とコメント。「彼が大統領執務室に足を踏み入れることのないよう、力を尽くそうではないか」と戦意を新たにした。

トランプ氏はニューヨークからのビデオ中継で11月の本選で勝利し、雇用の創出、軍事力の拡充、国境の警備強化、「法と秩序の回復」を実現すると強調した。

トランプ氏は、不動産業を手掛ける傍らテレビ番組に出演し知名度を高めた。だがこれまで政治家としての経験はなく、昨年6月に大統領選挙への出馬を表明した時点では泡沫候補とみられていた。共和党の候補指名争いでは序盤からリードしたが、いずれ脱落するとの見方が大勢だった。

しかし対立候補を激しく攻撃するスタイルで、グローバル化の恩恵を得られず、ジェブ・ブッシュ氏ら共和党主流派に不満を抱く中産階級の白人などから支持を得て候補指名を獲得した。

党大会ではトランプ氏の過激な主張よりも、雇用を創出し国内外で脅威に立ち向かう姿勢をアピールする共和党首脳の姿が目立った。

早くからトランプ氏を支持してきたセッションズ上院議員(アラバマ州)は同氏を「戦士で勝利者だ」と持ち上げた。ライアン下院議長とマコネル上院院内総務も、トランプ氏をたたえる演説を行った。

最近の世論調査では、トランプ氏はクリントン氏にリードを許している。ただロイター/イプソスが19日に公表した調査によると、クリントン氏のリードは先週の15%ポイントから7ポイントへ縮小した。

クリントン氏は来週の民主党大会で大統領候補として正式に指名される見込み。

両者は9月26日に、ニューヨーク州のホフストラ大学で1回目の討論会に臨む。

*内容を追加します。

ロイター
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