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米大統領、各国に核施設の警備強化呼びかけ 核安全保障サミット
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4月1日、第4回核安全保障サミットでオバマ米大統領は、核物質が武装組織の手に渡るリスクはなお存在するとし、各国に対し核施設の警備を強化するよう呼びかけた(2016年 ロイター/Kevin Lamarque)
[ワシントン 1日 ロイター] - ワシントンで開かれている第4回核安全保障サミットでオバマ米大統領は1日、核物質が武装組織の手に渡るリスクはなお存在するとし、各国に対し核施設の警備を強化するよう呼びかけた。
サミットには日本を含む50カ国以上の首脳が出席。オバマ大統領は核物質を用いた攻撃に対するリスクを防ぐための取り組みは進捗しているとしながらも、国際社会は「慢心してはならない」として警戒を呼びかけた。
今回のサミットは前月にブリュッセルで発生した同時攻撃事件を受け、過激派組織「イスラム国」(IS)が核施設を攻撃し核物質を入手しようとする恐れもあるとの懸念も出るなか開催。
オバマ大統領は世界各国で保管されている約2000トンの核物質のすべてが厳格な警備の下で管理されているわけではないとの認識を示しながらも、核の安全をめぐる条約は発効に必要な102カ国がすでに批准したとし、「テロリストが核物質を入手することは困難になっている。われわれはそのリスクを大幅に低減させた」と述べた。
今回の核安全保障サミットでは北朝鮮の核問題も懸念事項となった。オバマ大統領は前日に行なった安倍晋三首相と韓国の朴槿恵大統領との会談で、「挑発的」な行為を示している北朝鮮に対し連携していくことを確認している。
今回の核安全保障サミットに合わせ、イランの核開発問題をめぐる協議に関わった6カ国の首脳の会合も開催。
オバマ大統領は合意事項の履行は前年7月の合意までの道のりと同様に困難が予想されるとしながらも、「同合意は国際社会が一丸となって取り組めば、われわれが共有する安全を推し進めることができることを思い起こさせてくれた」と指摘。「イランが国際経済に再び溶け込むまでに時間はかかるが、同国は合意の恩恵をすでに受け始めている」と述べた。